国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は、2022年2月11日ザ・コカコーラ・カンパニー(アメリカ、ジョージア州、以下、コカ・コーラ)が2030年までに世界で商品の少なくとも25%をリユース(再利用)可能なパッケージにする目標を発表したことを受け(注1)、本日、以下の声明を発表しました。

グリーンピースUSA プラスチック問題担当 グラハム・フォーブス

「使い捨てプラスチックをなくしたい、という世界中の何百万という人々の声がコカ・コーラに届きました。これは正しい方向への重要な第一歩ですが、グリーンピースはその目標値を2030年までにさらに2倍の50%にするように引き続き働きかけていきます。この目標設定は大手ブランドによる初めての実質的なリユースに向けた確約です。他の企業もリユースに舵を切ることで、地球や私たちのコミュニティ、そして気候のために必要な低炭素かつゼロウェイストな経済を達成することができます。すでに動くべき時は過ぎてしまっています」

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大館弘昌

企業によるプラスチック対策は、ほとんどがリサイクルや代替素材への転換に偏っているのが現状です。使い捨てプラスチックを根本から減らすためには、リユースの取り組みを大規模に進めることが不可欠であり、使い捨てプラスチックを大量に排出する企業は、まず明確なリユース目標を立てる必要があります。4月から施行される『プラスチック資源循環促進法』では、リユースを大規模に進めるための具体的な施策は含まれていません。脱使い捨てを実現するリユースの取り組みが世界で進みつつある中、日本の消費財・小売・飲食大手は政策の動きを待たずに、いち早く行動することが求められています」

グリーンピースはコカ・コーラ、ペプシコ、ネスレ、ユニリーバに対して世界的なキャンペーンを展開してきました。その中でもコカ・コーラは年間1200億本以上のペットボトル商品を販売しており、国際的な脱プラスチックネットワークBreak Free From Plasticが主導する「プラスチック汚染企業調査(注2)」では、4年連続のワースト1位とされてきました。2021年11月25日からは、日本においても「使い捨てプラスチックの容器包装や製品を段階的に廃止し、繰り返し使えるリユースのボトルやパッケージでの販売へ移行する」ことを4社に求める国際署名(注3)を開始しています。

(注1)ザ・コカコーラ・カンパニー プレスリリース(英)

(注2)  Break Free From Plastic「プラスチック汚染企業調査

(注3)  国際署名「使い捨てプラスチック問題解決へ力を発揮してほしい4社へお願いです」