国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、コーヒーチェーンのスターバックスが、2025年までに韓国での使い捨てカップの使用をやめるとの方針を示した(注1)ことに対し、以下の声明を発表しました。デポジット(保証金)を支払うことで繰り返し利用可能なカップが提供され、使用後にカップを返還すると返金を受けることができる仕組みで、今夏から韓国の一部店舗でスタートします。

日本では、スターバックスコーヒージャパンはアイスコーヒーとアイスティーの提供に際し、従来のプラスチックカップから紙カップに切り替えました。ただ、使い捨てごみの減量にはつながらないため、グリーンピースは、今回の韓国のケースと同様の、返却式リユースカップでテイクアウトができ、そのまま店舗に返却できる仕組みへの転換を求める署名を実施しています(注2)。


グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大舘弘昌

「今回のスターバックス韓国の決定は、これまでグリーンピースや市民が世界中で求め続けてきたもので、リユースの仕組みがメインストリームになっていくための大きなきっかけになるはずです。今後、こうした『脱使い捨て』への動きがますます高まっていくことが期待されます。

日本に1600店舗を抱え、グローバル企業でもあるスターバックスコーヒージャパンには、環境における真のリーダーシップが求められています。緊急性が高い資源の使い捨てや気候危機に対応するには、素材代替ではなく、使い捨てカップそのものからの脱却が必要で、今回それが可能であることが明確に示されました。

日本でも全国的なリユースの仕組みの導入を迅速に進めることは、同社にとって、環境への取り組みを通じて新しい価値を生み出すためのチャンスです。さらに、飲食、小売、メーカーなど多くの企業の取り組みの方向性にも影響を与えることは間違いありません」

以上


(注1)Starbucks Stories Asia (2021年4月5日)

(注2)署名「スターバックスさん、プラスチックでも紙でもない、新しいリユースの仕組みを待っています!」