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大学生からみたSDGsをめざす日本の立ち位置

こんにちは、ボランティアの白土です。

SATREPSという、JICAとJSTの共同事業についてのシンポジウム「科学と開発をつなぐブリッジ・ ワークショップ」に参加してきました。

若者世代として、このシンポジウムに参加して考えた事をブログに書く機会をいただいたので、よろしければお付き合いください。

 (場所はJICA研究所。この椅子、格好良くないですか…?)

SATREPSとは 「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム」という、やや長めのプロジェクト名の略です。

簡単に言えば、国際協力と研究開発競争を合わせたもので、日本と諸外国の研究機関が協働して、SDGsの達成を目指します。

午前の部ではパラオ、アルゼンチン・チリ、マレーシア、トルコでの事業から、それぞれの研究者による発表がありました。

パラオでは、水質・水温変化によるサンゴ礁リスク研究、アルゼンチン・チリでは、エアロゾルとオゾンホールについての大気調査、マレーシアではパームオイルによるグリーン経済事業、トルコでは海底地盤調査と防災軽減教育についてでした。む、むずかしい…

(他に学生の方が見あたらず、若干の心細さのなか聴講)

予算、少なくない…?

 注目したことは、会場の文科省や外務省・研究機関の方々の熱心な姿勢と、それとは対照的な予算の小ささでした。

SATREPSの事業予算は、一つの課題につきJICAから約6000万円、JSTから約3500万円拠出されるとのこと。あれ、思ったより少ない…?

財政の硬直化をヒシヒシと感じつつ、目標を共有する一人として「もう少しなんとかできないかな」という気持ちになりました。

日本のODA総予算は、およそ5500億円です。

1990年代は1兆円を超えており、日本が世界最大の拠出国だった事もありますが、経済財政上の理由から歳出削減の対象となり、徐々に規模を縮小させてきました。

現在、総予算を国民一人当たりや経済規模(GNI)で見ると、日本は主要28カ国中で20位程度となっています。 「日本がこんな位置??」

少し悔しさもあって、他国について調べることにしました。

(一人あたり負担額と、対GNI比。う〜ん…。)

コンパッション=「なんとかしてあげたい」という気持ち

 グラフの上位をみてください。経済・財政状況が厳しいのは諸外国も同じでした。

しかし日本とは反対に、彼らは長らくODAの予算を増加させてきたそうです。その背景には、各国世論の開発途上国への高い関心と、国として対外的な政策を進めていくことへの広い理解があるとされます。紛争やテロが頻発し、難民問題が深刻化する現在の国際情勢に対して、日本国内の反応はどうでしょうか?

2011年に起きた東日本大震災では、日本は世界163カ国以上の国・地域から支援の申し入れを受けました。経済的に貧しい国々からも、お金だけでなく食料や毛布などの物資援助がありました。

これを国際協力によって、諸外国と信頼関係を深めてきた成果とも考えられそうですが、彼らが私たちを支援してくれたのには、もっと他の理由があるのではないでしょうか。

ヒトゴトからジブンゴトに

国内政治でも国際社会でも、個々人が市民としての意識を持つ事で、日本と世界をよりよい場所にしていく事が出来るはずです。

 いずれ、「租税」によるODAだけでなく、それぞれ独自の関心や、共感に基づいた「寄付」 の文化や制度が、日本で広がっていく事を願います。そのためには、NGOも、政府行政も、企業も変わっていかなければなりません。

国民が1人1円の寄付をすると、SATREPSのようなチャレンジが可能になる。それが5円、10 円と共感を集めていけば、どれだけの事が可能となるでしょうか。

つい最近実施していたグリーンピース・ジャパンのクラウドファンディングは、皆さんのご支援により、目標額を大幅に上回ることになりました。

皆さんそれぞれのメッセージが書かれた、大きな折り鶴とともに、福島の1人のお母さんがジュネーブでの国連演説に立つことができました。 間近でこのような事例を見ることができて、大きな希望をもらいました。感動!

(僕からも、わずかながら。)

折り鶴をおくるという行為は、遠く離れた人へ「コンパッション」を伝える美しい文化だと思います。ただそれは、どこかで悲しい出来事が起きているという事でもあり…

折り鶴がいらない世界になるようにと、ORIZURU PROJECTのメッセージを書きました。

もしかするとNGOも折り鶴と似たような存在で、目指すところはNGOのない世界なのかなと思いました。

…そんな感じです。

お詫びとお知らせ

書きたい気持ちはあったのですが、SATREPSの個別のプロジェクトについての専門的なお話は、JSTのHPにお譲りしたいと思います。すみません…

僕はボランティアとして8月にこのシンポジウムに参加し、現在こうして自由にブログを書かせて もらっています。

7月にはみんなでオーガニックの小麦粉をこねてサンドイッチを作り、9月は生まれて初めて田ん ぼのカメムシを電子顕微鏡で見ました。

10月に参加したライブイベントでは、仕事をほったらかしてしまうほど楽しんでしまいました。

(ライブイベントで350.orgチームと。各団体との繋がりを広げていきたい。)

もしこのブログを読まれて、何かやりたいなと思っていただけたら、Greenpeaceのボランティアチームで一緒に活動してみませんか?

こんな感じで、なかなか幅のある活動が出来るんじゃないかなと思います。

現在、ボランティアチームでは新たなイベントを企画中です。先月にミーティングを11名で行い、それぞれの興味・関心を組み合わせたイベント案を考えました。

(男子メンバーで作戦会議。積み重ねが大事!)

4月にも企画のためのミーティングはあったのですが、そのときは4人だけで行っていたので、ボランティアチームの広がりを実感しています。

 

(まとまるアイデア、散らばる付箋…)

今月末に次のミーティングを予定しています!「様子をみたい」「途中からなら」という方も、ぜひぜひ遊びにきてください。

(お待ちしてます!)

実際の雰囲気や、活動内容についての質問があれば、Twitterやメールからお気軽にご連絡ください。

それではまた。

グリーンピース・ジャパンの皆さん、いつもありがとうございます。

関連リンク

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ボランティアチーム Twitter

クリーンアップ活動 申し込み・紹介ページ

グリーンピース・ジャパン クラウドファンディングについて

SATREPSについて(JSTのページ) 

ODAについて(JICAのページ)

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できることなんて何もないじゃないか!と絶望している人へ