グリーンピースサポーターから、希望のメッセージ

社会で変化を起こすムーブメントの原動力となるのが、サポーターの皆さんです。グリーンピースの活動をご寄付で支えるサポーターは、想いをともにする仲間でもあります。個人としても環境問題に取り組む方々がメッセージを寄せてくださいました。

山口有里さま

私は学生時代に環境問題に関心を持ち、最も変革が期待された化石資源を扱うエネルギー企業に入社し、葛藤の中に身を置く選択をしました。現在は「リジェネレーション(あらゆる生命のつながりの再生)」を軸に、社外でもさまざまな活動をしていますが、一社員として変革の一助となる目標も持ち続けています。
常に真摯に最前線で警鐘を鳴らしてくださるグリーンピースとつながることで、危機感を忘れず、現実を直視し続けたいと思い、継続寄付をさせていただいています。立場は異なれど、希望ある未来を諦めることなく歩む仲間でありたいと願っております。

平島安人さま

1986年のチェルノブイリ原発事故で原発を作り増やそうとする社会のあり方に疑問を持ち始め、1997年初頭に中村梧郎さんの講演を聴き、「考えているだけではだめだ、行動しよう」と決心。まずクルマ利用の徹底的回避をスタートしました。信州人にとってはきつい取り組みですが、ずっと続けています。
もう一つが環境関連のNGO応援。いろいろな団体を調べ、最もまっとうなことを言い行動しているのはグリーンピースだ!とわかり、寄付を続けています。尊敬する故松本泰子さん* の活動母体だったこともグリーンピースへの大いなるシンパシーを生んでくれました。

遺贈寄付──子どもたちの未来に何を残したいですか。

個人の皆さまからのご寄付のみで活動しているグリーンピースにとって、遺贈は重要なご寄付の方法のひとつです。遺贈とは、遺言によって財産の一部、もしくはすべてを寄付いただくことです。シニア・フィランソロピー・アドバイザーで、遺贈を担当する藤本直孝が、遺贈寄付に関連するグリーンピースの活動を振り返ります。

最近、テレビや雑誌などで、遺贈について目にする機会が増えているように思います。

「遺贈寄付についてのお問い合わせは増えており、関心の高まりを感じています。これまでも実際に遺贈を頂戴することもありましたし、公正証書遺言にグリーンピースへの寄付を記したいというお声もありました。サポーターの皆さまへ遺贈に関するアンケートを実施した際は、多くの方が遺贈についての資料をご希望されました。ただ、遺贈=高額の寄付とお考えの方が多く、少額でもよいとご存じない方もいらしたので、もっと遺贈について知っていただくことが大切だと感じています」

ただ関心はあっても、実際に遺言書を書くのはなかなかハードルが高いのでは?

「きっかけがないと難しいかもしれないですね。そこで専門家をお招きして、エンディングノートを書くワークショップを実施したんです。エンディングノートは書けるところから少しずつ始めればよいとか、自分の場合には遺言書をどう書けば良いかなどを具体的にイメージいただけたようです。新たな発見も多かったようで好評でした。このイベントは、2025年も継続していきます」

遺贈寄付は額の多少に関係なくできるとのことですが、財産というほどのものはないと仰る方も多くおられると聞きます。現金でなくともよいのですか? 

「不動産や金融資産など現物も受付可能です。特に最近は、不動産を寄付したいというお問い合わせをしばしば頂戴するため、これまでより幅広く不動産を受けられるように体制を整えました。金額などを指定する特定遺贈だけでなく、財産の一部、もしくはすべてを遺贈する包括遺贈についても、事前にご相談いただくことで、できるだけお気持ちに添えるように対応させていただきたいと考えています」

遺言書を書くには専門家への相談も必要だと思うんですが、そうなると費用が心配です。

「そういうご心配にお応えして、グリーンピースのパートナーである日本承継寄付協会が実施しているキャンペーン『フリーウィルズキャンペーン』にも参加しています。23年度、24年度と実施しましたが、遺言書の作成にかかる費用のうち、10万円が助成されるものです。キャンペーン実施の際には告知していますので、ご活用いただけましたら幸いです。」

身近に専門家がいない場合はどうすればいいでしょうか?

「グリーンピースでは専門家の紹介も可能です。環境問題に関心の高い弁護士や遺贈に詳しい司法書士とのネットワークがあるので、お住いの地域にご紹介できる専門家がいるかお探しします。お気軽にお問合せください」

遺贈担当者として、藤本さんからのメッセージをお願いします。

「相続という言葉からは、“家”をイメージしがちですが、まず大切なのは自分の意思だと思うんですね。未来に自分の意思を遺す方法として、遺贈はとても素晴らしい選択だと思います。遺贈に関するアンケートでも、『今より少しでもよい社会を築き、遺していくのが義務だと思っています』といったご意見や、『安全に生活していける美しい自然豊かな地球を遺したいです』といったお気持ちを書いてくださる方が多くいらっしゃいました。そういうお気持ちを大切に丁寧に受け止めて、仕事に取り組んでいきたいと思います」