関西電力は16日午後、高浜原発4号機での国内初のプルサーマルで使う予定だったMOXプルトニウム燃料8体すべての使用を断念すると発表した。

このMOXプルトニウム燃料は、10月1日に高浜原発に運び込まれたものである。この燃料については、今月9日付の「ガーディアン」(英)が、2体についてデータがねつ造されていた疑いが強いと報道していた。

グリーンピースは、MOXプルトニウム燃料の使用はもとより、海上輸送にも危険であることを理由に反対している。関西電力が高浜原発での使用を断念したとの報を受けたグリーンピース・インターナショナルのマイク・タウンズリー(核問題担当、英国)は、以下のように語っている。

「データをねつ造したBNFLに、再びMOX燃料を作らせるべきではないし、英仏での使用済み燃料の再処理も行うべきではない。
使うあてのなくなったMOXプルトニウム燃料は、核兵器に転用可能な物質である。今後の扱いについては、関西電力だけで決定するのではなく、広く世界に対しても意見を求めるべきだ」