【7月4日 スペイン、マドリッド】 グリーンピースは、4日午後、スペイン政府より、現在スペインで拘束されているキャンペーン船、虹の戦士号に対する保釈金を300,000ユーロ(約4,000万円)から6,000ユーロ(約78万円)へ減額することに決定したとの通知を、受け取った。この通知は公共土木事業・交通省を通してなされた。

スペイン当局の公式発表によると、同省は、「30万ユーロの保釈金額は”重大な”違反に対し課せられる金額であり、今回の措置に至った事実関係には、私利私欲の追求といった性格は認められない。したがって、いかなる商業的あるいは金銭的利害の存在も考慮されてはならない。」と、認め、さらに、「当該船舶が港内にて拘束された6月13日からこれまでに経過した時間と、この拘束によって関係者すべてが受けた影響の重大性を考慮しなければならない。」と、している。

グリーンピースは、虹の戦士号をバレンシア港から出来るだけ早く出航させ、原生林保護キャンペーンを続行させるよう、この保証金を支払う予定である。さらにグリーンピースは、すでに審理されている訴訟手続に含まれる諸事実に関し適切な裁判に訴える予定である。

「良識の勝利だ。今回の件に関する正当性について、私たちは裁判で訴えていくつもりだが、虹の戦士号は原生林と環境保護のために活動を続けていかねばならない。」と、グリーンピース・スペイン事務局長フォアン・ロペス・デ・ウラルデは、語った。

虹の戦士号に対する当初の保釈金は、虹の戦士号の解放を求める国際的活動が行われた数週間後に減額された。7月2日には、世界14都市のスペイン大使館前で抗議が行われ、更に、3万人以上の世界中のグリーンピース・サポーターが、虹の戦士号解放を求めてスペイン大使館へE-メールを送った。

虹の戦士号は、木材を輸送する輸送船オナー号に対し暴力を使わず平和的抗議を行った後の6月13日にスペイン当局によって拘束された。オナー号は、違法で破壊的な伐採に関わっている事で知られる企業が所有する木材を、カメルーンから輸送していた。抗議の後、虹の戦士号にスペインの民間警備が乗り込み、虹の戦士号はバレンシア港で拘束された。

グリーンピースではスペイン政府に対し虹の戦士号の解放を求めるサイバーアクションを行っています。

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森林問題担当 尾崎由嘉
広報担当   城川桂子