こんにちは。エネルギーチームの高田です。
グリーンピースは、経営陣に直接、脱原発を働きかけるため東京電力、関西電力、日立の株主となっています。(※)
今日は、株主として、東京電力株主総会に参加しました。
原発で経営もメルトダウン
朝、東京電力株主総会会場前で、「原発で経営もメルトダウン」とアピールしました。
東電新会長だけでなく、まさに原発で経営もメルトダウンしてしまった東芝の社長、それでも原発推進を続ける安倍首相も登場です(上写真)。
アピールではいくつかのメディアに取材を受けました。「原発では事業はなりたたない、再稼働はあきらめるべき」という主張を多くのメディアが報道してくれるといいのですが。
東電の事業計画は幻想
アピール後、会場内に入り「株主提案席」に座ります。
グリーンピースの所有している株だけでは株主提案ができません。20年以上前から、株主として脱原発を東電に求めている「脱原発・東電株主運動」の一員として、株主提案しています
株主総会で東電は、事業報告と今後の取り組みの説明をしました。
新潟県の住民のみなさんに、丁寧な説明をして理解を求めて、柏崎刈羽原発の再稼働を進めるなどと言います。
しかし、新潟県知事は「福島原発事故の検証が先」として再稼働に反対しています。また、知事選時の出口調査では73%にものぼる県民も反対しています。再稼働差止裁判もおこされています。東電の言う2019年から2021年の再稼働はムリでしょう。
その再稼働を前提にして、東電福島原発事故費用の負担分、16兆円を賄うというのです。賄えずに、顧客や納税者の負担が増えるのは目に見えています。
なによりも、原発事故を二度と起こさないこと
東電による説明が終わるといよいよ株主からの提案が発表されます。
「労働者の被ばく対策」や「原発事故被害者のための基金創設」など、
脱原発・東電株主運動から次々と提案していきます。
グリーンピースも、脱原発・東電株主運動の一員として、柏崎刈羽原発(新潟県)の安全性の徹底検証を求め、柏崎刈羽原発の再稼働を前提にした「事業計画」を批判しました。
まず、「ここにいるみなさんの共通の願いは、原発事故を二度と起こさないことではないでしょうか」と訴えました。
そして、「柏崎刈羽原発の再稼働は非現実的であり、株主、消費者を欺くような事業計画は考え直すべき」と主張しました。
しかし、株主による提案は経営側にことごとく否決されました。
けれど、多くの株主のみなさんが、グリーンピースや、脱原発・東電株主運動からの提案に賛成していただくことを願っています。
新会長は日立の名誉会長
そして、旧経営陣がおじぎをして退任を告げ、新経営陣がでてきて、おじぎをして、株主総会は終わってしまいました。
ちなみに、新会長の川村氏は福島第一原発の原子炉メーカーの一つ、日立製作所の名誉会長です。
グリーンピースは、川村会長率いる東京電力に対しても、完全賠償と事故の収束を優先させること、脱原発と脱化石燃料、自然エネルギーの大幅な推進を求めていきます。
(※)グリーンピース・ジャパンのエネルギーチームは、脱原発と自然エネルギーの飛躍的導入を求め、株主総会への参加・議決権行使などのために、東京電力に加え、関西電力、および日立製作所の株式を最小単位で購入しています。
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