国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは衆参両院の国会議員を対象に「沖縄・普天間基地移設に関するアンケート」を作成し、本日727名の議員に郵送またはファックスで送信した。貴重な生態系の破壊につながる辺野古沖への米軍基地建設計画に対し国内外で反対の声が上がり、小泉首相も辺野古移転見直しの意向を国会で発言している一方で、国会を構成するひとりひとりの議員の意見が聞こえてきていない。このアンケートは国会議員の意見を聞きだそうと実施されるもの。「普天間基地の辺野古沖への移設計画を見直すべき」かどうかを賛成か反対かで答えるようになっており、その理由を書き込む欄もある。

[写真]辺野古沖で続けられる海上での座り込み 辺野古沖で続けられる海上での座り込み
〜 Greenpeace

「辺野古沖への米軍基地建設計画の問題は、地元辺野古、名護市また沖縄県の問題にとどまらず、国全体で憂慮すべき大きな環境、平和、そして税金の使い道の問題でもある。このアンケートですべての国会議員からの率直な回答が出てくることを期待している」と、グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当の高名瑞は語っている。
4月1日、沖縄県は、防衛施設庁が提出していた辺野古沖の基地建設予定海域のボーリング調査を継続して実施するための期間更新要請に同意した。これにより那覇防衛施設局は今年度もボーリング調査をすることが可能になる。

「地元の負担軽減を叫びつつ、実際には業者の意向を優先していく県の矛盾がこの要請同意に端的に表れている。今回のこの同意に対し強く抗議する。サンゴ礁の破壊も確認されており、生態系に大きな影響を与えるのは必然。この延長継続同意は直ちに撤回されるべきである。」と高名瑞は語った。

ボーリング調査用の台船によって破壊されたサンゴ(2004年11月)
〜 Greenpeace/ヘリ基地反対協

グリーンピースは名護市辺野古沖に計画されている米軍基地建設は貴重な生態系を破壊し、サンゴ礁やジュゴンの絶滅につながるとして、建設に反対する地元の市民団体の活動に昨年12月より参加。3月上旬には、キャンペーン船「虹の戦士号」を沖縄に派遣し、同船の乗組員をはじめとする各国のグリーンピースのスタッフ30人が単管足場(やぐら)の座り込みに参加した。現在も数人のスタッフが現地に滞在して地元団体とともに反対運動に参加している。
アンケート回答の締め切りは4月8日としており、集計結果は11日にグリーンピース・ジャパンのWebサイトで発表される予定。


グリーンピース・ジャパンSAVE THE DUGONG サイト

最新情報ページ


お問い合わせ
特定非営利活動法人 グリーンピース・ジャパン
海洋生態系問題担当 高名 瑞
広報担当  城川桂子