国際環境NGOグリーンピースは、韓国最大級のスーパーマーケットチェーンであるロッテマートが本日、2025年までに使い捨てプラスチック使用量を半減する計画を発表したことを歓迎し、以下の声明を発表しました。グリーンピース・ソウル事務所は2019年以降、ロッテマートを含む韓国のスーパーマーケット大手に対し、使い捨てプラスチックの使用量を減らすよう求めてきました。

近年、グリーンピースは、アメリカ、イギリス、香港、台湾で、スーパーマーケットに対し不要なプラスチック包装を削減するよう働きかけてきました。その結果、2018年にはイギリスのセンズベリー社が2025年までにプラスチック包装を50%削減すると宣言し、2019年にはアメリカのジャイアント・イーグル社が2025年までに使い捨てのプラスチックを排除すると発表しました。アジアではこれまで、同様の取り組みがなかったため、ロッテマートの動きは特に注目されます。

グリーンピース・ソウル  プラスチック問題担当  イソ・キム

「大きな前進です。脱プラスチックに向けた世界的な動きの中で、重要な取り組みであり、韓国と他国の他のスーパーマーケットも、ロッテマートの後に続いてほしいと思います。ロッテマートはベトナムとインドネシアにも数十の店舗を展開しており、全世界で同様の野心的なプラスチック削減目標を適用すべきです。脱使い捨て包装と再利用(リユース)の仕組みづくりが優先されるよう、ロッテマートのプラスチック削減計画の詳細に期待しています」

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題担当 大舘弘昌

「今回、韓国のスーパー大手であるロッテマートがこの宣言をしたことは、脱プラに向けた今後の世界の潮流を、より加速させていくことになります。日本の取り組みのほとんどは、使い捨てプラ包装を他の素材に変えたり、すでに出た大量のプラごみにリサイクルシステムだけで対応しようとする対症療法です。本当の意味でのイノベーションは、使い捨て包装から脱却し、衛生面でも高い基準を持ったリユース・システムに挑戦することにあるはずです。日本の小売業界が、大幅な使い捨てプラスチックの削減とリユース施策への具体的な道筋を示し、世界をリードすることを期待します」

【背景】

ロッテマートは2019年、グリーンピース・ソウル事務所が実施したスーパーマーケット調査で「F」を4つ獲得し、対象となった企業の中で最下位でした。グリーンピースは今年4月、ロッテマートの店舗前に高さ5メートルの大型台車を設置し、不要なプラスチック包装の撤廃とプラスチック削減のための早急な計画を呼びかけました。本日の発表は、ロッテマートの野心的な取り組みの一環で、同社のプライベートブランド商品に環境に優しい容器包装ガイドラインを導入することや、「レジ袋ゼロ」の目標を達成するための新しい施策が含まれています。今回は、詳細な行動計画が示されなかったため、グリーンピースはロッテマートが近日、約束達成に向けた効果的な実施体制を構築することを求めています。