ハッピー・プライド! 6月はダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括性、受容性)を祝う世界的な「プライド月間」です。急速に変化する世の中で、より多様な文化に触れる機会が増えています。多くのさまざまな人との出会いから、私たちは皆、異なる背景を持つ人間なのだと気づかされます。そんな経験を通じて、私たちの多くは公平性、多様性、包括性(DEI)の価値を認識し、他者の文化に対する共感と尊重を築きながら、自分たちの文化も受け入れるようになります。プライド月間を迎えるにあたり、こうした価値観を強調し、すべての人を受け入れることの重要性を認識することが、より一層重要になっています。

グリーンピースはDEIを推し進めるだけでなく、原則に「正義」(ジャスティス)と「安全」(セイフティ)を加えて「JEDIS」に定義を広げています。私たちは、社会的多様性、平等、インクルージョンを推進するとともに、社会から疎外された環境コミュニティのための正義と安全にも努めています。グリーンピースが社内外からどのようにJEDISを実践しているのか、紹介しましょう。

インクルーシブなワークスペースの構築

JEDISの精神は、私たちの環境保護活動だけでなく、団体スタッフにも根付いています。私たちは、自分に誠実であることで、環境活動に全力を尽くすことができると信じています。2023年、東京と香港の事務所が移転した時、私たちはアクセシビリティの専門家と協力し、新しいオフィスをインクルーシブなものにしました。広々とした通路、車いす利用者のための高さの異なるデスク、点字サインなどを用意しました。私たちはすべての人に自律性と快適さを提供することを目指しています。より環境に優しい地球のために戦う心さえあれば、あなたが輝ける場所がある、そんなワークスペースを提供したいと願っています。

自分を定義する

グリーンピースでは、多様性と自己表現を大切にしています。私たちのコミュニケーション・チャンネルには、名前と役職名の下に、性別の代名詞を表示するオプションがあります。これは、あなたがどのように呼びかけられるかを自由に選択できることを意味し、いつでもシステム内でこの選択を変更することができます。

私たちは、世界はさまざまな色や模様があるからこそ美しいのだと信じています。自己同一性とはスペクトラムであり、個人が自由に自分らしくいられるときにのみ、その最高の面を発揮し、エネルギーと美しさを環境保護活動に捧げることができるのです。グリーンピースでは、どんな人であれ自分が自分を定義します。

グリーンピース・フィリピンは、パサイ市で開催されたメトロ・マニラ・プライド・マーチ&フェスティバル:#AtinAngKulayaanにおいて、LGBTQIA+コミュニティとともに「気候の正義は、同性愛者の正義である」と宣言しました。

私たちの仕事におけるJEDISの価値観

環境保護活動は一見単純に見えるかもしれませんが、他の多くの問題と同様に、原因と影響は要因が重なり合うことで変化します。例えば、貧困層は気候危機の影響を最も受けますし、高齢者やLGBTQ+のコミュニティは、そのような事態の際に避難所を確保することが難しくなることがよくあります。社会から疎外されたコミュニティとともに声を上げることは、私たちの基本的なコミットメントのひとつです。JEDISの価値観は、共感と理解というレンズを通して前向きな変化を達成するよう私たちを導いてくれます。

JEDISの核心は、多様な見方を認め、理解することです。それは私たちの理解を豊かにし、より効果的で包括的な解決策を生み出す力を与えてくれます。環境保護活動が国境を越えて行われるのと同じように、JEDISの精神はすべての人にとってより良い世界をつくることを目指すのです。グリーンピースは、いかなるコミュニティも取り残されることのないよう、気候正義と社会正義のために戦い続けます。