きっかけはソーシャルディスタンス – 登山が教えてくれた地球環境と私たちのつながり
この投稿を読むとわかること
こんにちは、インターンの渋川さきです。現在、大学の最終学年に在籍しながら、グリーンピース・ジャパンでの活動にインターンとして関わっています。
突然ですが、みなさんは日本にいくつの山があるかご存知でしょうか?同じ島国のイギリス本州には約230の山がありますが、日本にはその数を遥かに超える、約16,600から18,000の山が存在すると言われています。
今回は山の日ということで、ハイキングの魅力をお伝えしながら、登山中に感じる環境問題についてお話しします。
ハイキングを始めたきっかけはソーシャルディスタンス
コロナ禍でソーシャルディスタンスを保ちながら、休日を有意義に過ごせる方法として始めたのが、ハイキングでした。
最初に山を訪れたのは2020年の秋頃で、山梨県にある乾徳山に行きました。標高2000m以上ある山で、いろいろな景色を楽しむことができます。秋頃に訪れると、登山口付近では綺麗な紅葉が一面に広がっています。そこから少し登ると、その景色はガラリとかわり草原に出ます。さらに上へ行くと鎖がある岩場があり、垂直な岩の壁を登りきると頂上に到着です。頂上からは、パノラマで他の山々と、太陽の光が雲を抜けているのを見ることができます。
しばらくその景色を眺めていると、忙しい東京の生活で感じるストレスを忘れ、リラックスすることができます。私はその景色と空間が忘れられず、何度もハイキングに行くようになりました。
この登り切ったという達成感と景色はぜひ皆さんにも体験して欲しいです。

スマホから離れて自然と向き合う
ハイキングの最中はスマートフォンが圏外になることがよくあります。普段多くの情報を得ているインターネットから長時間距離を置くことで、インターネットが、どれほど頭の中にある不安や悩み事の原因となっていたのか気づくことができます。
鳥などの鳴き声を聞き、自然を感じながら自分自身だけに向き合うことで、不安や悩みから離れリフレッシュができます。更には頭の中が整理され、行き詰まっていたことへの新しいアイデアーが浮かぶこともあります。
環境破壊が進んだ将来への不安
ある日、山道を歩きながら、ふと山の自然について考えていました。
世界で山火事が多く起きており、それは気候変動が原因となると言われています。このまま気候変動が進めば、日本の山でも頻繁に山火事が起きるようになるかも知れないと思いました。そして近い将来ハイキングできなくなってしまう日が来るのではないかと、一瞬で気候変動に対して恐怖を感じたのを今でも覚えています。
私は将来ハイキングができなくなるのは困ると思い、自然を守りたいと考え始めたことをきっかけに、広く他の環境問題にも興味を持ちました。

登山中に感じる環境問題
環境問題に興味関心を持ち始めてから、登山中に感じる問題がいくつかあります。
その中の一つが、山道で見かけるごみです。これは自然に土へ戻ることはないため、誰かが処理しない限り半永久的にそこにあり続けます。もともと山の環境には存在しなかったもので、人間が山へ入り、環境を壊してしまっているのです。
一方で、そのごみを拾いながら頂上を目指す人もたまに見かけます。誰かが山にごみを捨てるという行為を行い、そのごみを他の誰かが持ち帰ることで山の環境が保たれているのだと感じました。
しかし、前者の行動が極端に悪化してしまうと、誰の手にも追えなくなってしまいます。
その悪化しすぎたごみ問題を抱えていたのが、富士山です。富士山が世界自然遺産ではなく文化遺産への登録となった一つの理由がごみ問題と言われています。
これは地球全体の環境問題でも同じようなことが言えると考えています。
今私たちが、小さな積み重ねで環境破壊へと繋がる行為をしているれば、誰かが軌道修正しながら生きていかなければ、地球の環境は正常には保たれません。
しかし、それが極端に悪化すれば、誰の手にも追えなくなってしまいます。だからこそ、本当に手遅れになる前に環境問題解決へと行動しなければいけません。

小さな行動の積み重ねが山の環境、地球の環境を守る
いきなり今までの生活を大きく変え、環境問題解決に繋がる行動をするのは難しいと感じるかもしれません。しかし、小さな積み重ねが環境破壊につながるように、小さな積み重ねが環境問題解決にもつながると信じています。
私自身が登山中にゴミを見てから始めた小さな行動は、登山にごみになるものを持って行かない、というすごく小さなことでした。
落ちているごみは、不注意で落としたものかも知れません。そこで、そもそもごみとなるものを持ち込まないように努力しようと考えました。例えば、私は登山中におにぎりを食べることがあります。ラップで包めば、持ち歩きが楽な上、1度で全部食べきる必要はありません。しかし同時に不注意で落としてしまうと、ごみを捨てるという行動にもつながります。そこで、一度で食べきれる小さめの海苔に巻いたおにぎりを、いつもより数を多めに作り持っていくようになりました。
最初は小さな行動から始めましたが、少しづつ、普段の生活でもごみを出さないためには何ができるかを考えるようになりました。
一人ひとりの行動が環境問題の悪化を防ぐ
環境問題に興味を持つきっかけは様々だと思います。しかし身近に起きる環境問題を解決しようという小さな行動の積み重ねが、環境問題解決の行動に繋がると考えています。
様々な場所で起こる環境問題の悪化も、一人ひとりが行動すれば防ぐことができると確信しています。
しかしこのままでは、環境が極端に悪化してしまうのは近い将来で、残された時間はごく僅かかも知れません。だからこそ今すぐに行動することが重要だと考えています。