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業界最大手AEON、魚介類における放射性物質の自主検査を開始!

こんにちは、海洋生態系問題を担当しています、花岡和佳男です。

皆さんとグリーンピースが共に挙げた声が、またしても一つ形になりました!

先日の水産庁に続き、今回は、日本最大の魚介類小売企業AEONが大きく動いてくれました!!

牛肉の放射能汚染が問題となった際も一早く全頭検査に乗り出したAEON、本日担当者と面会した際に確認しましたが、この度は季節の魚であるサンマ、秋鮭、サバ、カツオの4種類において、放射性物質の自主検査を開始したとのことです。

  • 週1回の頻度で水揚げの際にサンプル検査を実施
  • 漁獲海域を明確化
  • 放射性物質が検出されない海域で獲れた魚のみ販売
  • 漁港までのトレーサビリティ体制を構築

グリーンピースは震災以来、講演会やツイッター企画などを通じて知り合った、子どもや家族の健康を心配する多くの消費者と共に、AEONを含む国内の大手スーパーに対し、以下3点を要請し対話を続けてきました。

  • 暫定規制値よりも厳しい独自の流通基準の策定
  • 自主測定の実施
  • 漁獲海域及びベクレル数値の消費者への公表

今回の実施によりAEONは、魚介類の放射能汚染問題に関する取り組みにおいて、現段階で他の大手スーパーよりも大きく一歩抜き出た形となりました。グリーンピースは消費者の声に耳を傾けるAEONのこの取り組みを、大きな一歩として評価・歓迎します。

同時に、業界リーダーであるAEONに対して引き続き、自主調査の結果の消費者への公表など、要請事項の実現を求めていきます。

さあ、イトーヨーカドー、ユニー、ダイエー、西友などの競合スーパーは、消費者の声にどのように答えていくのでしょうか?各社もぜひAEONを追随してしてください!各社が政府ではなく市民の方向を向いた運営を行うよう、グリーンピースは引き続き多くの消費者と共に、各社と要請内容の実現に向けた対話を続けていきます。

みなさん、「消費者の声」が企業を成長させていきます。一層大きな声で、「○○な商品が欲しい」「○○な商品があれば買う」といった要望を、普段行くスーパーに届けてください。この度のAEONのように、小売は消費者の需要を正確に把握しそれに応えることで、業績を伸ばし成長していきます。「消費者の声」を届けることで、お気に入りのスーパーが第一歩を踏み出すことを、応援しましょう。

そして日本政府。消費者の安全性や漁業関係者の職の確保という、政府の本来の役割をきちんとこなしていれば、小売企業は費用のかかる自主調査を行う必要もなく、消費者も情報収集に体力消耗する必要もなくなります。先日発表した漁獲海域表示の徹底は大きな前進でしたが、一層の努力をして、本来の役割を全うするようお願いします。

震災以来グリーンピースは、東日本沖の太平洋側で独自の海洋調査を継続的に実施し、その調査結果を基として日本政府に対し、スクリーニングの強化、暫定規制値の見直し、そして産地表地の改善の3点を要請し続けています。

グリーンピースはこれからも、多くの消費者と共にこの問題に取り組んでいきます。