第7回目調査


© Kazuya Hokari / Greenpeace

調査の背景

2011年5月、7月、8月にグリーンピースが行った海洋調査では、福島沖の魚や海藻から放射性セシウムを検出しました。

また9月1日には茨城県が、日立市沖で採取したエゾイソアイナメ(ドンコ・海の底に生息する魚)から、国の基準(500ベクレル/kg)を超える540ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表。

政府による水揚げ時のスクリーニングが不十分な状態であるにもかかわらず、同県では底引き網漁が9月15日に解禁されてしまいました。

依然として北部海域では操業自粛に追い込まれているのが現状ですが、県中央以南では実際に操業が始まりました(ただしエゾイソアイナメは全県で出荷自粛、大中型まき網漁業は宮城県南部海域から茨城県南部海域において操業を自粛)。

これを不安視する福島県いわき市の漁業関係者の声を受けて、グリーンピースは9月13日~14日にいわき市にて海洋調査を行いました。
 

調査結果

前回(8月)調査に引き続き今回の調査でも、日本政府の定める暫定規制値を超えるものはないものの、海から採取したすべてのサンプルから放射性物質を検出しました。

2011年9月13日~14日 いわき市

核種別

種類別セシウム(134+137)検出結果

調査結果の詳細数値 >>
 

漁師のみなさんの声

 

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海洋調査では、毎回地元の漁師の方にお会いし、サンプルを提供して頂いたり、お話を伺ったりしています。


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調査の日程

2011年9月13日・14日

調査場所・範囲

福島県いわき市:久ノ浜港、小名浜港、四倉港
 

結論

 

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地域の漁業復興と消費者の安全性の確保には、水揚げの際に安全な魚と危険な魚を分別する十分なスクリーニング(政府や県が主導)と、消費者が魚介類を購入する際に商品を選択できるだけの情報提供(政府やスーパー企業が主導)が不可欠。

スーパーなどに並ぶ魚介類を手に取る消費者が求めているものは、「暫定規制値以下だから安心・安全」という情報ではなく、○○ベクレル/kg」という具体的数値。
 

調査結果、漁師のみなさんの声を受けて: グリーンピースの今後の活動

 

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