第25回目調査
福島県福島市内で測定した空間放射線量

グリーンピースでは、東京電力福島第一原発事故発生直後の2011年3月26日〜27日の第1回から、これまで25回、放射性物質、放射線調査を行っています。
今回の調査では、前回集中的に調査を行った福島県飯舘村での継続的調査を中心に南相馬市などを含む周辺市町村および多くの人が住む福島市内で実施しました。
今回の報告では、収集したデータの中から福島市内での調査の様子と結果を報告いたします。

福島市

【調査の日程】
2015年10月29日

【測定手法】
徒歩によるスキャニング:地上1m の高さの空間線量を1 秒ごとに記録(記録地点は30 秒ごとにGPS にて自動更新)。放射線量が高いホットスポットの有無に関わらず一定のペースで移動することで網羅的に調査区域の空間線量を測定。
ホットスポット等個別地点測定:ホットスポット等の個別地点の空間線量を地上10cm、50cm、100cm と3 段階に分けて計測しGPS 地点情報と併せて記録。

【測定地域】
福島駅周辺および渡利地区において、1,502カ所を徒歩によるスキャニングで測定。

【測定結果】
スキャニングによる計測地点の平均値は毎時0.1マイクロシーベルトでした。過去の調査結果と比較すると除染により線量が下がった場所も多くありました。その一方で福島市中心部、渡利地区ともに、政府の除染長期目標値である毎時0.23マイクロシーベルト(年間1ミリシーベルト以上の被ばくとなる目安)をこえる場所が測定地点全体のうち11%存在するという状況が確認されました。

また、ホットスポット等の個別地点計測からは、歩道、公園などの生活空間でも地点によっては毎時0.23マイクロシーベルトを超える地点が多数確認されました。

>福島市内の徒歩によるスキャニングの調査報告(PDF)をご覧ください
>福島市内のホットスポット等個別地点データ(PDF)をご覧ください

使用機材

 

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