国際環境NGOグリーンピース(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、本日、タレントの藤原しおりさん(元ブルゾンちえみさん)出演のアマゾン火災と気候危機、私たちの食とのつながりを紹介する動画を発表しました(注1)10月26日には、オンラインイベント「<<藤原しおりさんと一緒に考える>> 食べ物と気候変動と私たちの暮らし」を実施します(注2)。ぜひご参加ください。

【背景】
今年、アマゾンの森林は過去最悪のペースで燃えています。今年の1月から8月の間で東京都15個分の面積(34,373km2が)がすでに燃えてしまいました(注3)。アマゾンの森はすでに全体の20%が人的火災により失われています。森林面積の喪失が35%に到達するともう後戻りできず、50年以内に草地になるという研究もあります(注4)。

この森林火災は自然発火ではなく、その多くは、牛の放牧やそのエサとなる大豆などの生産拡大のための違法放火により起こっています。ブラジルのボルソナロ政権による反環境政策により、こうした違法放火が増加し、森林火災が悪化し、気候危機を助長しています。日本の大豆の輸入先は、アメリカに次ぎ第2位がブラジルで、こうした森林火災に日本も無関係ではありません(注5)。

【動画について】
グリーンピースは、アマゾンの森林破壊の原因と気候危機、私たちの暮らしとの関連を一般の方にわかりやすく解説し、私たちにできる行動を提案するために、キャンペーンの趣旨に賛同し、発信力を持つタレントの藤原しおりさん出演の動画を制作しました。世界の温室効果ガスの総排出量のうち、畜産業だけで14%に上ります(注6)。私たち一人ひとりが、肉を食べる量を減らせば、アマゾンをはじめ世界中で、食肉生産のための森林破壊の減少につながります。動画では、肉を食べる量を減らすことを提案するとともに、アマゾンの森を切り売りせず、森を回復させるようブラジル政府に求める署名に賛同することを呼びかけています(注7)。

【藤原しおりさんコメント】
「人はきっと、生きてるだけでなんらかのダメージを地球に与えてる。そのダメージを『ゼロにすること』は無理だけど『小さくすること』は出来るんじゃないかなって思ってます。みんなの『ちょっと』が集まれば大きな力になる。自分にできることを、ちょっとずつ、一緒にやっていきませんか?」

【藤原しおりさんプロフィール】
1990年、岡山県出身。
元ブルゾンちえみ。2020年4月より本名の藤原史織として活動。環境保護、SDGsに関して積極的に取り組んでいる。現在イタリア留学を検討中。

グリーンピース・ジャパン 気候・エネルギー問題担当 関根彩子
「いま、過剰な食肉生産を背景に、食は気候や生物多様性の危機など、『問題』を招いています。でも、私たちが野菜やナッツ、果物などプラントベースの食材をもっと取り入れて肉を減らしたり、食品に関わる廃棄をなくたりしていくことなどを通して、食を『解決策』へと変えていくことができます。食に無関係な人はいません。あなたも解決策の一部です」

(注1)動画「なぜアマゾンの森は燃えているの?藤原しおりさんと地球を考えよう」
(注2)オンラインイベント「<<藤原しおりさんと一緒に考える>> 食べ物と気候変動と私たちの暮らし」[150名限定] 10月26日(月)19:00〜20:30 
詳細はこちらをご確認ください。
(注3) ブラジル国立宇宙研究所
(注4) AFP通信報道(2020年3月)
(注5) 農林水産省 「大豆の豆知識」
(注6)国連食糧農業機関(FAO)Gerber et al 2013, 15pp
(注7)ブラジル政府に、アマゾンを守ってと伝える署名

【参考】報告書『Less is more 少なくすることは、豊かになることーー肉・乳製品を減らして暮らしも地球も健康に』