プラスチック汚染を終わらせる、すべてのライフサイクル・ステージに対応する国際プラスチック条約交渉に向けて

〔開催日時〕2023年9月28日(木) 14:00〜16:00
〔開催形式〕会場開催(オンラインでも配信予定)

〔会場・アクセス〕トラストシティ カンファレンス・神谷町
 神谷町トラストタワー 2階
 東京メトロ日比谷線神谷町駅 4A・4B出口方面
 東京ワールドゲート連絡通路直結 ※会場の詳細はこちら

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンと、イクレイ(ICLEI)-持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会は、2025年の国際プラスチック条約採択に向けて、条約交渉の現状や見通しの共有、関係する様々なステークホルダーが対話する場国際プラスチック条約シンポジウム ー 交渉の現在地と展望 ー」を開催します。

プラスチックのすべてのライフサイクルにおける汚染に対応し、リユースやリフィルのような解決策を中心とした「循環経済(サーキュラー・エコノミー)」を実現するには、実効的かつ野心的な国際プラスチック条約が必要不可欠です。国際ルールが整えられ、公平な競争環境が整備されることは、よりよいソリューションに向けた競争性を促します。
国際交渉の現状はどうなっているのか、国連、政府、国内・海外企業、自治体など、各ステークホルダーはこの条約に対し何を求めているのか等を共有し、日本からできることについて議論します。

こんな方におすすめ
・プラスチック問題・解決策について国内外の動向を知りたい方
・自社/取引先のプラスチック製品に今後どのような影響があるか知りたい方
・自社のSDGsへの取り組みをご担当されている方/ご関心がある方

会場では、ネットワーキングの時間を設けています。ご参加お待ちしております。

国連環境計画より 第2回政府間交渉委員会の様子(フランス・パリ)
国連環境計画より 第2回政府間交渉委員会の様子(フランス・パリ)

政府、海外・国内企業、自治体、ユースなど各界から登壇

国際プラスチック条約政府間交渉委員会 事務局長 ジョティー・マサー・フィリップ氏のビデオメッセージをはじめ、交渉委員会のビューローメンバー・副議長(アジア太平洋地域代表)の小野洋氏、ビジネス界からの視点もご共有いただきます。

■ プログラム※一部調整中
14:00-14:10開会挨拶・来賓挨拶
内田東吾イクレイ日本 事務局長
ジョティー・マサー・フィリップ氏国際プラスチック条約政府間交渉委員会 事務局長(ビデオメッセージ)
笹川博義氏自由民主党衆議院議員 大阪ブルー・オーシャン・ビジョン推進議員連盟事務局長
14:10-14:30 国際プラスチック条約交渉のこれまでとこれから
小野洋氏環境省参与 INCアジア太平洋地域代表
小池宏隆国際環境NGOグリーンピース・ジャパン シニア政策渉外担当
北島敬之氏ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス合同会社 代表職務執行者
14:30-14:40上流から下流まで、ライフサイクルでプラスチック汚染を減らすために
近藤奈香氏エコノミスト・インパクト シニア・エディター
14:40-15:40ステークホルダーからの声・提案・具体例
モデレーター:内田東吾 イクレイ日本 事務局長
磯部紀之氏国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 副主任研究員
中村健太郎氏 クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA) 事務局主幹
エリック・カワバタ氏テラサイクルジャパン/Loop Japan 代表 アジア太平洋統括責任者
堀哲氏 東京都環境局 資源循環推進部 計画課長
⾠野美和氏IGES-UNEP 環境技術連携センター プログラムコーディネーター
15:40-15:45閉会挨拶
サム・アネスリー国際環境NGOグリーンピース・ジャパン事務局長
15:45-16:00参加者同士のネットワーキングの時間

【登壇者プロフィール】

ジョティー・マサー・フィリップ(国際プラスチック条約政府間交渉委員会 事務局長)
現職以前は、生物多様性条約事務局長などを歴任。生物多様性の新たな世界的枠組み構築に関するプロセスなどを主導し、政府間交渉などにおいて重要な役割を担ってきた。国際環境外交において25年以上の経験を持ち、環境、気候変動、持続可能な開発などのネットワークに関する幅広い知識を有する。国連開発計画(UNDP)でキャリアをスタートし、画期的なパートナーシップ事業などのマネジメントを担当してきた。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のコンサルティングや国連開発計画(UNDP)の上級顧問職など、多様な職務を歴任。著名な教育機関で修士号とMBAを取得している。


小野 洋(環境省参与 国際プラスチック条約政府間交渉委員会 アジア太平洋理事)
2023年7月に環境省参与に就任。プラスチック汚染条約政府間交渉委員会のビューローメンバー・副議長(アジア太平洋地域代表)。環境省 地球環境審議官、地球環境局長、水・大気環境局長など 36 年間の在職中に要職を歴任。G7、 G20、気候変動及び生物多様性COPなど、環境・気候変動に関する国際会議に日本代表として多数出席。1987年、東京大学大学院 工学系研究科修士課程修了。


小池 宏隆(国際環境NGOグリーンピース・ジャパン シニア政策渉外担当)
国連、研究機関、NGOにて、持続可能な開発、気候変動、若者、防災等の分野で政策提言や開発実務に10年間携わる。過去に国連若者参画メカニズムを統括。持続可能な社会に向けたジャパンユースプラットフォーム(JYPS)を設立。地球環境戦略研究機関(IGES)政策研究員、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)プログラムマネジメント・コンサルタントを務める。現在、グリーンピース・ジャパン、シニア政策渉外担当。


北島 敬之(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス合同会社 代表職務執行者)

1987年早稲田大学法学部卒業、日商岩井株式会社(現双日株式会社)入社。審査部、法務部を経て、91~93年ドイツ・ザールラント州立大学EC研究所およびGrav von Pfeil法律事務所(デュッセルドルフ)で研修。97~2001年日商岩井欧州会社ロンドン法務審査部法務マネージャーとして、ロンドン駐在。04年双日株式会社発足、法務部部長補佐として海外法務、輸出管理、貿易保険、コンプライアンス委員会事務局を管掌。ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社法務部ディレクターを経て、06年ユニリーバ・ジャパン株式会社ジェネラルカウンセル、09年ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役、12年同社代表取締役就任。日本におけるビジネス・インテグリティオフィサー、データ・プロテクション・オフィサーを兼任。2021年10月 ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス・合同会社 代表職務執行者に就任。現在に至る
04~14年 國學院大学法学部講師(国際取引法)
15〜18年 国際企業法務協会会長(現在は理事)


近藤 奈香(英エコノミスト・グループ調査・政策部門「エコノミスト・インパクト」 シニア・エディター)
ロンドン大学LSE(数学哲学科BSc入学、社会学BSc卒業)、東京大学(社会心理学BA卒業)。外資系金融証券会社に8年勤務。 EIU初の日本人エディターとして2015年2月より現職。


内田 東吾(主催者代表 / イクレイ日本 事務局長)
2006年に国際協力銀行(JBIC)に入行。世界銀行、アジア開発銀行などの国際機関のほか、韓国・中国・タイなどの援助機関との連携業務に携わる。2009年から国際協力機構(JICA)の企画調査員としてタイに3年、カンボジアに5年勤務。環境・気候変動分野の国際協力事業を担当し、環境公害対策、気候変動対策のほか、都市の環境インフラ支援事業に従事。2017年に(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)に入所、ASEAN各国都市のSDGs推進事業を担当。2018年より現職。


磯部 紀之(国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 副主任研究員)
2014年東京大学大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻博士課程修了、博士(農学)。仏国グルノーブルアルプ大・大阪大学でのポスドクを経て、2017年4月からJAMSTECで勤務。海にもともと存在するセルロース(木の主成分)やキチン(カニ殻の主成分)といった天然素材をつかって、石油由来のプラスチックに代わるような新素材を開発中。


中村 健太郎(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA) 事務局主幹)

1994年東京大学卒業、博士(法学、明治大学)。一般社団法人産業環境管理協会で、公害・環境問題の調査研究事業に長年携わる。CLOMA(2019年設立)では国際連携部会事務局及びINC関連業務を担当。


エリック・カワバタ(テラサイクルジャパン/Loop Japan 代表 アジア太平洋統括責任者)
環境及びサステナビリティ分野に14年以上携わる豊富な経験を持つ。1999年〜2010年複数の投資銀行などでリーガルカウンセルを歴任。2008年日本のカーボン・フリー・コンサルティングにボランティアで協力。2009年にはオーシャン・グリーン・アソシエーションの共同創設者として、日本でのサンゴの白化や海洋生態系保全のため海洋の水温を下げる取り組みに従事。2013年テラサイクル入社。2014年1月よりテラサイクルジャパン代表。


堀 哲(東京都 環境局 資源循環推進部 計画課長)
1999年4月に東京都入庁
2015年4月から環境行政に従事
2015年4月 地球環境エネルギー部計画担当課長
2016年4月 地球環境エネルギー部水素エネルギー推進担当課長
2016年8月 地球環境エネルギー部次世代エネルギー推進課長
2018年4月 環境改善部自動車環境課長
2020年4月 資源循環推進部一般廃棄物対策課長
2021年4月から現職


⾠野 美和(IGES-UNEP 環境技術連携センター プログラムコーディネーター)
米国大学院にて修士号(国際環境政策)を取得後、外資系ビジネスコンサルティングおよび認証試験機関において、欧州をはじめとした世界各国の環境規制の遵守や、製品中に含有される有害物質の管理、環境に配慮した製品製造を支援する業務等に従事。現在は、公益財団法人地球環境戦略研究機関において、国連機関などと共にプラスチックを含む途上国の廃棄物管理や環境教育の実施支援、また国内のサーキュラーエコノミー推進に関するプロジェクト等に従事。


サム・アネスリー(国際環境NGOグリーンピース・ジャパン 事務局長)
イギリス、北アイルランド出身。日本に興味を持ち、18歳の時に高等学校の交換留学で、一年間岡山県に滞在する。その後、英ケンブリッジ大学で日本語を専攻し、その間、三重県皇學館大学にて一年間神道学を学ぶ。大学卒業後、南米やヨーロッパでの教育経験を経て、2007年に日本へ戻る。以来11年間、NGO「ピースボート」や、親を亡くした子どもたちを支援している団体「あしなが育英会」など、日本のNGO等で東日本大震災の被災地支援や原発問題などの環境問題、平和教育、そして文化交流などに携わる。自殺予防に取り組むNPO法人「東京英語いのちの電話」の事務局長を経て、2018年12月より現職。趣味は山登り、スキューバダイビング、サイクリングなど自然の中で過ごすこと。好きな場所は、南アルプスの甲斐駒ヶ岳、八丈島など。

©Chiaki Oshima / Greenpeace

今年5月、世界58カ国が参加する「プラスチック汚染を終わらせる高い野心連合」に日本も加盟

世界では、プラスチック汚染が深刻な問題となっており、環境への負荷や健康への悪影響のみならず、気候変動を悪化させることが問題視されています。世界全体でこれまでに生産されたプラスチックのうちリサイクルされたのはたったの9%であるにも関わらず、2050年までにプラスチックの製造量は3倍になるという推定もあります。

画像:INC2の開催地・パリに設置された、ベンジャミン・ヴォン・ウォンによる巨大なアートインスタレーション(2023年5月)

国境を超えるこの地球規模課題に世界的に取り組むため、国連環境総会では、プラスチック汚染を根絶する国際枠組みの策定を目指す決議が採択され、国際プラスチック条約の交渉プロセスが開始されました。日本が議長国を務めたG7においては、2040年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにすることが合意され、この条約を野心的なものにするための機運向上に大きく貢献をしました。

今年5月に開催された第2回交渉では、世界58カ国が参加する「プラスチック汚染を終わらせる高い野心連合」に日本も加盟するなど、日本の交渉における重要性は高まってきています。

次回の第3回交渉は、11月にナイロビにて開催されます。この条約を野心の高いものとし、日本国内において締結と同時に実施に取り組めるよう準備をするためにも、国内において交渉の現状について理解を広げると同時に、取り組みの拡大に向けて機運醸成・関心喚起が欠かせません。

そのために交渉の現状、世界のプラスチック情勢について情報提供、意見交換、そして日本からより野心的な条約づくりに向けて何ができるか議論を起こしていく必要があります。

「海の豊かさを守ろう」だけではないプラスチックとSDGs


SDGsに照らすと、 プラスチックの問題は

  • ゴール12 持続可能な消費と生産(つくる責任つかう責任)
    はもちろんのこと、
  • ゴール14 海の豊かさを守ろう(海洋プラスチック汚染)
  • ゴール13 気候変動に具体的な対策を(化石燃料由来のプラスチックを減らす)
  • ゴール9 産業と技術革新の基礎を作ろう(リユースやリフィル、リペアといった新しい解決策を促進)

などにも関わります。

画像:SDGs. 国連広報センター

本イベントではこのような背景を踏まえ、関係ステークホルダーが積極的に条約づくりに参加するよう、各界から情報提供や具体例・提案などをいただき、国内における機運を高め、相互理解を深めます。

画像:フィリピン、ドゥマゲテ市のゴミ捨て場でプラスチックごみを運ぶwaste picker(2019年3月)

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「国際プラスチック条約シンポジウム ー 交渉の現在地と展望 ー」

〔開催日時〕2023年9月28日(木)14:00〜16:00

〔開催形式〕会場開催(オンラインでも配信予定)

会場・アクセス
トラストシティ カンファレンス・神谷町
〒105-6902 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー 2階
※会場の詳細はこちら

東京メトロ日比谷線神谷町駅 4A・4B出口方面 東京ワールドゲート連絡通路直結
地下鉄虎ノ門駅・溜池山王駅・六本木一丁目駅・御成門駅からも徒歩でアクセス可能

■ オンライン配信
お申し込みいただいた方へ前日までにPeatixのメッセージ経由、及び当Peatixページの配信/視聴ページ上でお知らせいたします。

〔主催〕国際環境NGO グリーンピース・ジャパン / イクレイ(ICLEI)-持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会 他

〔参加費〕無料

〔参加申込〕こちらよりお申し込みください

■ 主催者情報

国際環境NGOグリーンピース:
グリーンピースは、 地球規模で起こる環境問題の解決に向けて、 世界55か国の国と地域にあるオフィスと連携し、活動を続けている国際環境NGOです。活動の独立性をまもるため政府や企業から財政的支援を受けず、すべての活動が個人のご寄付で支えられています。
https://www.greenpeace.org/japan/

イクレイ(ICLEI)-持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会:
「イクレイ(ICLEI)-持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会」は、持続可能な未来の実現に取り組む2,500以上の都市や地域からなる国際的なネットワークです。 日本では、24の自治体が加盟しており、人口の30%をカバーしています。国内外のネットワークを生かし、日本の自治体の取り組みを支援している他、情報提供、国際的な発信機会の提供等を行っています。
https://japan.iclei.org/ja/

【注記】
*申込時にご送信いただいた内容は、プライバシーポリシーに基づいてグリーンピースが責任をもって管理します。
*申込時にご希望の方には、今後グリーンピース・ジャパンやイクレイ日本から、持続可能な社会の実現に向けたお知らせをお送りいたします。(申込フォーム入力時にご選択ください)

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