新型コロナウイルスによる自粛期間、レストランでテイクアウトしたり、フードデリバリーサービスを利用した経験はありますか?
テイクアウトでは、多くのプラスチックごみが出てしまうことを実感した方は多いと思います。
自粛生活が続き、家庭からのプラごみ排出が増加する一方で、この課題を解決するためテイクアウトの脱使い捨て化に取り組むサービスも増えています

スタッフが繰り返し使用できるテイクアウト容器を体験してきましたので、体験をシェアします!
 

巣ごもりでプラごみが増加

新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛生活で、食品容器など家庭から排出されるプラスチックごみ全体の排出量が増加しています。

外食したい時に、密になる店内飲食を避けるためにテイクアウトを選ぶ人が増えたり、買い物に行けないことから通販の利用が増え包装が増えたりするなど、自粛生活を通してプラスチック包装を使用する機会が増え、意識調査では約半数の人が家庭ごみの増加を実感しています。*1

日本容器包装リサイクル協会(東京)の調べによると、2020年に市区町村が家庭から回収し、リサイクル事業者に引き渡されたプラスチックごみは約68万トンに上り、この10年間で最多となりました。*2

そんな中、プラスチックごみを出さないテイクアウトサービスを展開する企業も増え始めています。

実際にスタッフが体験

今回、グリーンピーススタッフは長野県安曇野市を中心に広がるARUPAKKE(アルパッケ)いうリユース容器でのテイクアウトサービスを体験してきました!

利用方法は簡単

長野県白馬村の自然派喫茶solにてリユース容器テイクアウトを体験してきました。

(1)利用の流れは、店舗で、年会費とデポジット料金1,000円を支払い、名前などの情報を登録して、カードを発行

(2)テイクアウトをお店でオーダー

(3)リユース容器に入ったお弁当箱でテイクアウト

(4)お店に返却(登録しているお店なら、買ったお店でなくてもOK

詳しい使い方ガイドはこちら

使用した感想

登録はとても簡単で、年会費はたったの500円。使い捨ての容器でテイクアウトする際と全く変わらずにテイクアウトすることができました。これならオフィスなどで仕事をする際も休憩時間に公園などでご飯を食べて、容器を返却できるのでとても便利なサービスだと思いました!

登録しているお店なら、どこのお店に返却しても良いという点も便利だと感じました。

また、アルパッケは、抗菌効果のある天然ヒノキの木粉をプラスチックに混ぜ合わせて再利用したハイブリッド素材「ひのきのぷら©」を使用していて、容器が自然由来素材を約50%配合している、環境配慮型の素材だったことも気持ちが良かったです。

ごみがでないテイクアウトサービス

ごみのでないリユースパッケージ(繰り返し使用できる容器)を使用したテイクアウトサービスを利用したことはありますか?今回は日本で展開されたサービスを三つご紹介します。

(1)Loop Takeout Bento

購入した商品の容器の再利用を行う循環型ショッピングプラットフォーム「Loop」は2020年、リユース容器を使ってテイクアウト弁当や惣菜を販売する「Loop Takeout Bento」のサービスを開始しました。

東京都と連携し、都内の特定オフィスの社員限定でリユース可能な容器で弁当を販売し、空き容器を回収・洗浄したのち再利用するプロジェクトなども行われました。

同社のリユース容器を使用したテイクアウトサービスの取り組みは、海外では既に大手ファストフードチェーンなどとも導入試験が開始されています。

イギリスではマクドナルド、アメリカではバーガーキング、カナダではカナダ国内最大手ファストフードチェーン Tim Hortons など、多くの人が利用するチェーン店のテイクアウトがリユース容器に変わる日も遠くないかもしれません

イギリスのマクドナルドはLoopと提携し再利用可能カップを導入
米バーガーキング、カナダ最大手チェーンのティム・ホートンズもLoopと提携し再利用可能なテイクアウトサービスを開始

日本ではイオンなどと連携

Loopは、リユース容器を使ってテイクアウト弁当や惣菜を販売する「Loop Takeout Bento」のみではなく、普段のお買い物もごみが出ないリユース容器での販売を進めており、イオンなどとも連携しています。

気になる方はLoop Japan のインスタグラムをチェック!

(2)三越伊勢丹

三越伊勢丹は昨年、Loop Japanが進めている「Takeout Bento Project」に参画し、日本橋三越本店 本館地下1階食品フロアの一部ショップにおいて、リユース容器を使った惣菜の販売を実施しました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001615.000008372.html

こちらは期間限定のテストサービスでしたが、どこでもお惣菜も再利用可能な容器で購入できたらいいですよね!

Megloo(メグルー)

株式会社カマンは昨年、テイクアウト容器ゴミを削減する地域共通型リユース容器シェアリングサービス「Megloo(メグルー)」の導入実験を鎌倉で開始しました。

Megloo誕生は、同社調べの調査にて81%の人が、「テイクアウト後にゴミがでることに罪悪感を感じている」と回答したことが背景となっています。

3Rを推進し「ゼロ・ウェイストかまくら」の実現を目指している鎌倉市内で実証実験後、利用者の使いやすさ向上や店舗オペレーション最適化を行い、他地域への展開も予定しています。

利用者は天気の良い日にテイクアウトで利用したり、コワーキングスペースでの昼食で利用するなど、利用者からは容器の保温性の高さごみが出ないテイクアウトに対しポジティブな反応がありました。

また、飲食店の経営者からはテイクアウト容器にかかるコストを削減できるだけでなく、環境にも配慮した飲食提供ができることに喜びの声が寄せられています。

鎌倉だけではなく、広がって欲しい取り組みですね!

おわりに | ごみの出ないお買い物をしよう

ごみの出ないお買い物が当たり前になるためには、このようなリユースの仕組みをお店側が導入していくことが必要ですね。でも、企業の行動を待つだけではなく私たちの行動でもごみは減らすことができます

リユース容器を自分で持ち込んでテイクアウトできるお店もあります。繰り返し容器を持ち込むことでお店に「ごみは出したくない」という利用者の価値観を伝えることができ、このようなリユースシステムを導入して欲しいと利用するお店側にリクエストする機会もあるでしょう。

まずは、住んでいる地域にごみを出さずにお買い物ができるお店はないか調べてみませんか?グッバイ・ウェイストは、あなたの住む地域のごみの出ないお店を検索、登録ができます!

ぜひ、グッバイ・ウェイストを使って脱使い捨てを加速させましょう!