先日の韓国からのビックニュース、すでにご存知でしたか?

スターバックスの韓国は、2025年までに「使い捨てカップからの脱却」を発表しました!

これはまさに私たちが、日本のスターバックスに今年2月から求めていた方向性です。

いま私たちは、大きな変化を起こすことができるチャンスを前にしています。日本のスターバックスが動くことで、カフェ業界だけでなく、様々なところでリユースが当たり前の社会になっていくきっかけになるはずです。すでに署名に参加している6000名近くの人々は、「大きな変化」を起こすためのリーダーになって欲しいとスターバックスに求めています。あなたも、その一人になりませんか?

なぜスターバックスなの?

スターバックスは世界でも、そして日本でも環境問題への取り組みにおいて、多くの人々からリーダーとして認識されています。同社はこれまで、プラスチックのストローを紙に変更したり、プラスチックのカップを紙に替えたりしてきました(ちなみに、ふたはプラです)。これらは取り組みとして数歩前進となったかもしれませんが、残念ながら、真の問題解決にはさらに十歩も数十歩も必要です。

なぜなら、全世界で毎年消費されるプラスチックと紙の使い捨てカップの量は、年間6000億杯分にも上るからです。もちろん、スターバックス一社の消費量としてはこれらの一部です。しかし、紙に替える事が”エコ”ならば、6000億に含まれるプラスチック製のカップが全て紙素材に替わった場合の環境への負荷はどうなるのでしょうか。紙は貴重な森林資源です。

そして忘れてはいけないのが、リーダーとしての影響力です。同社の取り組みが他の企業に対して与える影響は大きいと思います。「紙に替えてプラスチックを減らせば良い」という事が当たり前になってしまった場合、世界の森林はさらに危機的な状態に陥ってしまいます。森林を守ることができないなら、気候危機もさらに加速します。

しかし、スターバックスが重要な取り組みをスピーディーに進める事ができれば、多くの企業に影響を与え、国内で今後、同様の本質的な取り組みが生まれていくことが期待できます。

問題は「使い捨て」を前提としたビジネスモデル

私たちがいますぐに取り組まなければいけないこと、それはすぐに使い捨ててしまう容器包装に依存したビジネスそのものを見直すことです。紙容器、プラ容器、または植物由来の容器などであっても、資源を使い捨ててしまうことには変わりがありません。

スターバックスのビジネスも、使い捨て容器を前提に成り立っているモデルです。タンブラーを持ち込むことで、使い捨てカップを使わずに済みますが、残念ながら現在、スターバックス利用者によるタンブラー持ち込み率はとても低いです。スターバックスが世界的に発表している数値によると、北米、ヨーロッパ、中東、アフリカ、そして日本を合わせたスターバックスのリユース率は、わずか2.8%です。しかも、これはタンブラー持ち込みだけでなく、店内でのマグカップ利用も含めた割合です。つまり全体の約97%が紙やプラのカップの利用ということになり、使い捨てカップ利用率は、他のコーヒーチェーンに比べてもトップレベルです。

リユースの仕組みは、使い捨てごみを出さない

先日グリーンピースは、韓国のスターバックスと同じ「2025年までの使い捨てカップ脱却」を求めた要望書をスターバックスコーヒージャパンに提出しました

要望書で、グリーンピースが使い捨てモデルへの解決策として提案しているのは、大きくこの3つです。

・繰り返し使える返却式リユースカップの仕組みを早期に全国の店舗に導入する

店内利用においては、全てマグカップ提供に切り替える

・テイクアウトにおいては、マイタンブラーの利用率を大幅に高める

グリーンピースや市民が求めているのは使い捨てモデルの見直しと、カフェ利用者の意識だけに依存しない、リユースの仕組みを全国的に導入する事です。環境問題に関心を持っている一部の層のタンブラー持ち込みだけに頼るのではなく、誰もが使えるリユースの仕組みを企業側から提供していく事が重要です。

つまり、繰り返し使える返却式リユースカップの仕組みを導入する事で、ごみそのものを出さない、真に循環型のカフェチェーンに大きく舵を切ることできるのです。

署名の次

今回、グリーンピースは要望書提出と同時に、スターバックスとの3回目の面会を求めており、5月にオンラインミーティングを行う方向で調整を進めています。同社と会う大事な理由の一つは、市民の声を直接届ける事です。グリーンピースに集まっている署名の数だけでなく、その中に含まれているみなさんのメッセージや、SNSなどで届けられた声などを、しっかりと伝える事が企業を動かします。

ゴールデンウィークに入る今、ぜひ署名をして皆さんの声をスターバックスに届けませんか?そして、今回はもう一つアクションをご提案します。

それは、みなさんが直接スターバックスに「リユースを当たり前にして欲しい」という声を伝えてみる事です。

  • こちらのオンラインコメントフォームを使えば、スターバックスに直接コメントを送る事ができます。
  • 土日祝日はお休みですが、電話で直接伝えることもできます。
  • 緊急事態宣言中の地域の方々は難しいかもしれませんが、お店に行く機会があればタンブラーを持っていくと、もしかしたら店員さんと少しお話しする事もできるかもしれません。店員さんの中にも共感してくれる人がいるはずです!

まずは署名をして、もう一歩進んだアクションにも挑戦してみるお休みにしませんか?