最近よく報道で、「プラスチックごみの問題」と見かけるようになりましたね。自分の努力で減らせるプラごみもありますが、お弁当の容器など、お店側が変わってくれないと私たちは何もできないし…と思ってしまったこともありませんか?私も、正直あります。

でも、今回グリーンピースの台湾オフィスからのニュースで、「声は届くんだ!そして、その声で企業は変わるんだ」と勇気をもらいました。日本でもおなじみの「セブンイレブン」と「ファミリーマート」が、台湾でリユース容器(繰り返し使える容器)の実証実験を始めはじめたんです!

コンビニでコーヒーカップとお弁当容器がリユースへ!

セブンイレブンは、リユースカップでコーヒーなどの飲み物を。ファミリーマートは、お弁当をリユース容器で販売しています。どちらの容器も、使った後は、洗わずにそのまま、返却ボックスに入れるだけ。あとは、業者側で回収、洗浄、そしてまた店舗に戻して再利用するという仕組みになっています。

セブンイレブンのリユースカップの使い方は、

  1. LINEアプリを開き、借りる機械でQRコードをスキャン。サービスに参加する。
  2. メニューから「借りる」を見つけて、指示に従う。
  3. カップを手に入れたら、LINEでカップの番号を返信する。
  4. 使い終わったら、返却ボックスへ入れる。
https://twitter.com/GreenpeaceJP/status/1357229394788405248

ファミリーマートのリユース容器のお弁当は、購入した際にデポジットとして引かれていた容器代が、容器を返却すると返金される仕組みです。つまり、使い捨ての場合は容器代は商品の値段にそのまま加算されているので、戻ってくることはありませんが、リユース容器では、返却するとデポジットが戻ってくるんです。

一人ひとりの声が届いた結果

この取り組みが始まった背景には、「一人ひとりの声」がありました。

グリーンピースの台湾チームは、2019年からスーパーやコンビニなどの小売店に対して、使い捨てプラスチックの削減を呼びかけてきました。様々な調査活動を始めとして、署名活動を行ってスーパーに届けたり、皆さんからメッセージを募り、セブンイレブンに直接届けたりしました。その結果、2020年の終わりに、台湾のセブンイレブンが使い捨てプラスチックを廃止するための中・長期的な目標を発表しました。そして、その1カ月後にこの実証実験が始まりました。

つまり、これらの取り組みは、みなさんからの声で始まったもの。私たちの声は企業の動きに繋がります。思っている以上に、一人ひとりの声には力があるんです。

日本の取り組み

日本でも、少しずつ取り組みが始まっていますよ!

ナチュラルローソンの直営店の2店舗では、ecostore(エコストア)*1 の食器用洗剤などを量り売りをしています。自分の好きな容器を持ち込んで、好きな量だけ購入することができます。

それから、沖縄県で実証実験中のRe&Goというリユースカップの取り組み。沖縄にいるボランティアさんに体験してきてもらいました。

そして、来年3月から東京で実証実験を開始する、Loop(ループ)。リユースできる容器包装を使用して、食料品、化粧水やシャンプーなどのセルフケア用品、洗剤などのホームケア用品を購入できるプラットフォームで、牛乳瓶配達の仕組みをもとにつくられました。

グリーンピースでは、このような量り売りのお店など、使い捨ての容器包装を使わなくても食品や日用品を購入できるお店をまとめたマップを作成します!まずはマップを一緒に作ってくれる仲間を募集中なので、ご関心がある方はこちらからボランティア登録をして、ぜひ一緒に参加してくださいね◎お待ちしております!

これから目指すべき社会とは?

私たちが目指すべき社会とは、「使い捨てない社会」です。

カップを例にあげると、世界全体で毎年5000億個の使い捨てカップが製造・販売されていて、世界中で一人当たり70個以上のコーヒーカップを使い捨てています。

リサイクルされるからいいのでは?と思う方も多いと思います。でも実際は、ほとんどが燃やされてしまっています。紙のカップでも内側のコーティングはプラスチックで、リサイクルは困難。また、日本では、プラスチックごみの半数以上、61%が燃やされてしまっているのが現状。それだけではなく、日本を含む先進国はリサイクルのために多くの廃プラを東南アジアなどに輸出してきました。しかし、実は輸出された廃プラには多くの汚れのひどいリサイクルできなプラが含まれていて、現地の環境を汚染し、さらに人々の健康にも被害が出ています。

紙製品やバイオマスプラスチックなど、代替品への切り替えが始まっていますが、はたして本当の意味で解決に向かうのでしょうか?使い捨てを続ける限り、問題をプラスチックから森林伐採などへ、移行してしまう可能性があります。これでは、問題の解決にはなりません。

私たち一人ひとりができること

このブログで紹介している取り組みは、大きな一歩です。でも、プラごみ問題の深刻さに比べると、取り組みはまだまだ小規模で、実証実験の段階。取り組みが実用化されるように、積極的に利用して応援しましょう!「買い物は投票」と言われるように、何を選んで買うかも声をあげることになります。あなたの声が、いつものスーパーやコンビニ、カフェなどでもリユースが当たり前の社会を作っていくことに繋がります。

そして、グリーンピースのブログをシェアしていただいたり、取り組みを友達に伝えたり、写真をSNSで投稿したりすることも、動きを加速させることに繋がります。ぜひ、皆さんも一緒に声を届けて、使い捨てない社会をつくっていきましょう!

*1 有害、不要な化学物質を一切使わないボディケア製品などの材料調達から手掛けて販売している。https://ecostore.jp/