こんにちは、気候変動・エネルギー担当の高田です。

今日グリーンピースは、東京の衆議院第二議員会館で記者会見を開き、独自に行っている放射線調査の経過を報告しました。今後、チームを拡大し、野菜や水、土壌の汚染についてさらに詳しい調査を継続することも発表しました。(プレスリリースはこちら)

記者会見の会場には、のべ55人(うちメディア約40人)の方が訪れグリーンピースのUstreamでは数百人、ニコニコ生放送の中継では2万数千人の方が視聴してくださいました。ありがとうございました!

国際環境NGOであるグリーンピースがこのような独自調査を行う目的は、

* 政府や自治体の発表する放射線量に関するデータの信頼性を確認するため、
* 福島第一原発から放出される放射能汚染の証拠を集め、周辺住民に対して適切なアドバイスを提供できるようにするため、
* 農業や水道水などに深刻な被害を受けている現状を調査し、被害を受けた住民が東京電力に対して損害の補償を求める際に必要な証拠を集めるため。

本日経過を発表した第1弾の調査では、3月26日・27日にかけて、福島市(原発からの距離約60Km)、川俣町(同約45km)、飯舘村(同約40km)など7か所で放射線量を測定しました。このうち、飯舘村では8~10マイクロシーベルト/時という福島県発表のデータと同等レベルの放射線を確認しました。今回の調査で、政府のデータは信頼できることが確認されました。でも、そのデータにもとづく政府の対処は適切とは言えません。住民の健康や生活をまもるためには、30km圏といった政治的な対処ではなく、科学的なデータを尊重した避難区域の指定をすることが急務です。また、その際には、放射性物質の影響をより受けやすい子供や妊婦の優先避難が必要です。

福島第一原発周辺の住民生活には大きな影響がおよんでいます。人体への影響だけではなく、社会的な影響も考慮しなければなりません。近々開始予定の第2弾調査では、農地汚染や飲料水汚染など周辺住民が受けた影響を過小評価させないためにも、今後住民が東京電力に対して補償を求めたいとしたときに役立つよう必要データを第三者の立場で集めていきます。

こうして専門的な経験と装備をもちいて独立した立場でおこなう調査・発表は、政府や企業から資金援助を受け付けていないグリーンピースならではの活動です。詳しくはこちらから。

グリーンピース・ジャパン

ライターについて

グリーンピース・ジャパン
グリーンピースは、環境保護と平和を願う市民の立場で活動する国際環境NGOです。世界中の300万人以上の人々からの寄付に支えられ、企業や政府、一般の人々により良い代替策を求める活動を行っています。ぜひ私たちと一緒に、行動してください。

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