学校校舎の断熱改修の必要性について知ってもらおうと、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都港区)は7月13日、東京・お台場のシンボルプロムナード公園セントラル広場で、イベント「学校断熱展示会〜暑すぎる教室体験してください〜」を開催しました。机や椅子を並べて屋外に再現した教室で、スタッフらが多くの学校で外気温と変わらないような中で授業が行われている現状について説明をするなどして、学校断熱の必要性を訴えました。

年々厳しさを増す夏の暑さ。今年もすでに全国各地で厳しい暑さが続いており、7月7日には静岡市で日中最高気温が今年国内で初めて40度に達したほか、8日にも和歌山県新宮市で39.6度、東京都府中市で39.2度のいずれも観測史上最高となる日中最高気温が記録されました。一方で、多くの学校施設で断熱改修は十分に進んでいません。中にはエアコンが設置されているにも関わらず、室温が30度以上になるケースもあり、エネルギー問題だけでなく、教育や児童・生徒の健康の面においても断熱改修の推進は喫緊の課題となっています。

会場の広場では、机や椅子、黒板などを置いて学校教室を再現。通りかかった人たちに断熱改修が行われていない教室を擬似体験してもらったり、グリーンピースのスタッフやボランティアらが、教室の暑さの理由や解決策としての断熱改修について訴えました。このほか、会場では学校断熱の問題を分かりやすく解説したパンフレットを配布したり、スマホでサーモグラフィー写真も撮影することも可能で、楽しみながら学校断熱についての理解を深めることができるようになっています。

この日、会場を訪れた中学校教員は「教室にクーラーだけでなくサーキュレーターも入れてもらっていますが、それにもどうしても限界があります。生徒たちも下敷きであおいだり暑そうにしています」と話していました。