国際環境NGOグリーンピースEUは7月6日、欧州議会で同日行われた、EUの持続可能な投資先リスト(タクソノミー)に天然ガスと原子力発電を含める欧州委員会案をめぐる投票で、同案を阻止するのに十分な反対票が集まらなかったことを受け、欧州委員会に対して法的措置を取ることを発表しました。投票では、欧州議会議員278人が天然ガスと原子力発電の持続可能性に反対票を投じましたが、絶対過半数353票に75人足りませんでした。

グリーンピースEU サステナブルファイナンス担当、アリアドナ・ロドリゴ

「今回の投票結果は受け入れ難く、我々はこれから法廷で戦っていきます。欧州委員会が化石燃料や原子力産業のためにはかってきた便宜は、明らかに現行のEU法に違反しており、法廷では何の役にも立たないでしょう。我々は、裁判所が政治的動機に基づくグリーンウォッシュを認めないと確信しています。

今週ストラスブールには、気候変動活動家がヨーロッパ中から集まり、『ガスと原子力はグリーンではない』という明白な真実を訴えました。ガスと原子力は環境にやさしくない。この真実は今後も広く知られることとなり、勝利につながるでしょう」

<訴訟に関する今後の予定>

訴訟を起こす前に、グリーンピースは欧州委員会に正式な内部審査の要請を提出します。その結果が否定的なものであれば、グリーンピースは欧州司法裁判所に提訴する予定です。

以上