グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は6月28日、ドイツで開かれている主要7カ国(G7)首脳会議の声明草稿から、日本が二酸化炭素を排出しない「ゼロエミッション車」の普及目標を削除するよう求めているとの一部報道について、以下のコメントを発表しました。

グリーンピース・ジャパン 気候変動・エネルギー担当、ダニエル・リード

日本政府が、気候変動対策として重要なゼロ・エミッション車をめぐり、他のG7各国に方向転換を促していることが事実であれば非常に残念です。20年前、日本はハイブリッド車開発のリーダーとして、自動車の排出ガス削減が事実上可能であることを世界に示しました。しかし、トヨタ・プリウスの発売から25年近くが経過し、国内外の研究により、ハイブリッド車はもはや気候変動対策の最良の技術ではありません。ゼロ・エミッション車こそが、国のエネルギーミックスにかかわらず、排出量削減のためのはるかに有効な手段なのです。

パリ協定の目標を達成するためには、ゼロ・エミッション車に投資し、日本の自動車産業で働く550万人の人たちのために、公正な移行を実現しなければなりません。私たちは次から次へと気候災害を経験しており、日本も気候変動対策をいま以上に急ぐ必要があります。今月25日、6月としては過去最高気温を記録しましたが(注2)、そのわずか数日後に野心的な目標を設定しようとしない日本政府の姿勢は、世界の気候変動対策にブレーキをかけることになります。

以上