Thousands of people march in Madrid to demand politicians take ambitious action to save the climate. Several collectives, including Greenpeace, and Fridays for Future march along the Paseo del Prado street in the capital city of Spain and end at Nuevos Ministerios where a music concert takes place.

国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(本部、オランダ)は、本日15日(マドリード現地時間)、同日成果文書が採択された第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)について、以下の声明を発表しました。

COP25での前向きな歩みは、気候変動による緊急事態への多国間合意が利益を脅かすと考える企業と化石燃料業界によって、再び弱体化させられようとしています。気候変動による緊急事態の収束を求める市民社会と科学者が、COP25の議論において一時的に取り残されました。その一方で政治家たちは、先住民の権利を脅かし、抜け穴が懸念される「パリ協定第6条」の炭素取引スキームをめぐって争いました。各国の政治家は、最も脆弱な国々を除いて、排出量削減目標の引き上げについての約束をほとんど示さず、すでにある気候危機について十分に理解していないようです。


グリーンピース・インターナショナル事務局長 ジェニファー・モーガン

「今回のCOPの結果は非常に受け入れがたいものであり、各国政府はそれぞれの取り組みを一から再考する必要があります。

COP25は技術的な協議が行われると言われていましたが、単なる交渉にとどまらないものになりました。このCOPでは、気候危機を悪化させている政治家たちの役割と若者の政府に対する不信感があらわになりました。本来であればこのCOPで、若者の声に応え、科学を指針とし、問題の緊急性を認識して気候の緊急事態を宣言する決定が必要でした。しかしその代わりに、議長国チリのリーダーシップの弱さのせいで、ブラジルやサウジアラビアなどの気候変動対策の妨げとなっている国々が炭素取引の議論を推し進め、科学者や市民社会の声を押し流しました。各国の意思決定者は自国に戻った後、対策チームを再編成する必要があります。」

一方、今回のCOP25でも、日本には、石炭火力への依存継続と温室効果ガス排出削減に対する意欲の欠如から、厳しい視線が投げかけられました。 今回のCOP開催中、環境NGOでつくる気候行動ネットワーク(CAN)は、不名誉な「化石賞」を2回も日本に授与しました。

グリーンピース・ジャパン エネルギー担当 ハンナ・ハッコ

「気候危機がエスカレートする中、日本政府がCOP25で気候変動対策の強化を約束をしなかったことに大きく落胆しました。ただ、小泉進次郎環境大臣が、日本が今後気候危機対策をいっそう進める必要があることを認め、日本の海外への石炭技術輸出に対処したいとの意向を示したことは、小さな一歩です。

日本社会は今、国内の発電と海外への技術輸出の双方で問題になっている石炭火力発電から、いかに迅速に自然エネルギーに移行するかについて、真剣にソリューション指向の議論を行うべきです。わずかに効率的な石炭火力発電技術や、いつ実用化されるかわからない、また安全なのかもわからない『イノベーション』に浪費する時間はもうありません。 すでに既存の自然エネルギー技術は、実際に排出量を削減することができます。日本企業は、後ろ向きのエネルギー戦略に妨げられさえしなければ、エネルギーシフトを実現できるでしょう。それを一丸となって推進することこそ、日本政府の果たすべき責任です」

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