国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、本日5月30日、日経新聞が報じた日本政府の海洋プラスチックごみ削減のための行動計画案(注1)に対して、リサイクルよりも使い捨てプラスチックの削減に取り組むべきとし、以下の声明を発表しました。

グリーンピース・ジャパン プラスチック問題 プロジェクトリーダー 大舘弘昌 

「今回明らかになった行動計画案は、プラごみ回収率の向上や代替素材の開発、リサイクルの技術革新が中心です。海洋汚染の危機を解決するために、プラごみの発生量を削減するという最も重要な点が不十分です。また、化石燃料由来であるプラスチック製品の生産・消費の削減は、気候変動対策の観点からも重要です。グリーンピースは、使い捨てプラスチックの生産・消費の大幅削減を行動計画に盛り込むことを求めます。

 

日本は1人当たりのプラスチック使用量、そして使い終わった廃プラの海外輸出量も世界第2位の、『プラスチック大国』です。プラスチックによる海洋汚染や気候変動への影響を抑えるために、日本は世界に率先して取り組む必要があります。G20で日本政府が世界に真のリーダーシップを示すためには、使い捨てプラスチックのリサイクルだけではなく、リデュースとリユースを盛り込んだ先進的な循環型社会のビジョンを掲げるべきです。」

 

注1)日本経済新聞「海洋プラごみ削減で行動計画 政府、G20で表明」(2019年5月30日)