国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は、本日27日、日本生命保険相互会社が、気候変動への影響を踏まえ、石炭火力発電所の建設プロジェクト向け融資の新規投融資停止を検討中と26日に明らかにしたとの報道を受け、歓迎するとともに、以下の声明を発表しました。

グリーンピース・ジャパン  エネルギープロジェクトリーダー 高田久代

「日本生命が、石炭火力発電プロジェクトに対して新規投融資を行わないと検討中と明らかにしたことを歓迎します。同様の動きは世界の金融機関においてすでに主流となっており、同社の計画は遅ればせながらも妥当な判断といえます。

最新鋭の設備であったとしても、石炭火力はもっとも温室効果ガスを排出する発電方法であり、気候変動抑制に関するパリ協定には『資金の流れを低排出』にすることも明記されていますが、日本の金融機関の取り組みはOECD諸国の中でも非常に出遅れてしまっています。

グリーンピースは、今回対象外となった既存の石炭火力融資や関連企業の株式売却なども進めることを日本生命に期待するとともに、今回の日本生命の計画が、3メガバンクをはじめとする日本の他の金融機関にも広がることを求めます。」

注)グリーンピースは、気候変動抑止等の観点から石炭分野への資金提供を行わないことを求めて、各国の金融機関への働きかけを続けており、日本の3メガバンクとも対話を始めています。
世界に広がる金融の脱炭素化 引き続く邦銀の石炭への投融資にNGOが警鐘(プレスリリース 2018/04/09)