2017/11/18 声明:COP23閉幕ーーグリーンピース、 さらなる強力なリーダーシップの必要性を訴える

国際環境NGOグリーンピースは、11月6日から17日までドイツのボンで南太平洋の島国フィジーを議長国として開催された、国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の閉幕を受けて、以下の声明を発表しました。

COP23グリーンピース代表のイェンス・マティアス・クラウゼンは、「各国首脳は帰国後、正しい行動をし、太平洋諸国の痛みと希望に耳を傾けていることを証明し、この時代の緊急事態を理解する必要があります。議論だけでは不十分です。私たちにはまだ、必要な行動が足りません。フランス、ドイツ、中国および各国には、彼らが望むとおりリーダーシップの拡大を期待します。石炭や原子力に固執しながら、気候変動問題に高い意識を持っていると自負し、クリーンな自然エネルギーへの移行に踏み切れないでいる姿は、不誠実以外の何ものでもありません」と訴えました。

さらにクラウゼンは、「より野心的な姿勢と2020年までの気候行動を来年のストックテイクに含めようとする姿勢を歓迎します(2018年の促進的対話/タラノア対話)。これは、議長国フィジーのレガシーの一部となり、対話は議論だけで終わらず、実際に各国の気候目標の積み増しにつながることが不可欠です。しかし、ボン会議はまだ、来年末の合意を目指すパリ協定の具体的な実施指針(ルールブック)を取りまとめるという重要な作業を残しています。各国は、期限内にルールブックを完成させるために、パリ協定を生み出した時のように、さらなる政治的な勇気ある行動が必要になります」と続けました。

太平洋諸国代表で活動家のSamu Kuridrani氏は、「太平洋諸国は長年、気候変動の壊滅的な影響を被っており、私たちにはもう時間がありません。首脳たちが議論している間も、私たちは気候変動の影響に直面しています。いまこそ首脳たちは自らの約束を果たす時です」と抗議しました。

トランプ政権はパリ協定からの脱退を表明しましたが、世界の気候変動の交渉を中断することはできません。しかし、世界が気候変動で効果的な対策を実現するためにも、一刻も早い行動が必要です。