国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は本日22日、アップル社(米カリフォルニア州)が日本国内のアップルストア全店、ならびに同社のオフィスで使う電力を、日本企業とパートナーシップを組んで新たに300カ所の屋根にソーラーパネルを設置し、自然エネルギー100%でまかなう事ができると9月21日(米国現地時間)に発表した事を受け(注1)、下記の声明を発表しました。
グリーンピース・USA シニアITアナリスト ギャリー・クック
「日本国内のアップルストア全店や同社のオフィスで使用する電力が、自然エネルギー100%になるというニュースを歓迎します。アップルは事業に必要な電力のすべてを自然エネルギーでまかなうという目標をに発表後(注2)、積極的に自然エネルギーを導入してきました。その取り組みは自社の利用電力に止まらず、アップルに部品や設備を納入するサプライヤーへの呼びかけも含んでいます。本日、合計14社のサプライヤーが自然エネルギー100%を目指すとも発表されました。同社の自然エネルギー100%への着実な取り組みは、企業の自然エネルギー100%へのコミットメントが、産業界のエネルギー転換のためにいかに重要かということを示しています」

グリーンピース・ジャパン エネルギーチームリーダー 高田久代
「今年に入ってから、日本ではアップルに部品や設備を納入する日本メーカーとして初めて、イビデンが自然エネルギー100%とすることを発表した他、リコーが日本企業として初めて、事業に必要な電力を100%自然エネルギーとすることを目指す国際的なイニシアティブ『RE100』に参加しました。他の日本企業も、環境や社会に負担の大きい原発や石炭といったエネルギーを使わず、持続可能な自然エネルギー100%を目指すことを期待しています」

グリーンピースは、2010年からIT企業の利用する電気に着目し、自然エネルギー100%を目標とするよう求めるキャンペーンをグローバルで展開してきました。その結果、Facebook、アップル、GoogleなどのIT企業が100%自然エネルギーを掲げ(注3)、取り組みを進めるきっかけとなりました。また本年6月にグリーンピースは、IT製品を対象にした「修理しやすい製品ガイド」を発表し、自然エネルギー100%への転換にとどまらず、資源利用の観点からも、より持続可能なビジネスモデルの構築を、柔軟性や革新性あるIT企業に求めています。

注1)米国現地時間9月21日、カリフォルニア州で開催されたVERGE conference(https://www.greenbiz.com/events/verge/santa-clara/2017)の講演にて発表
注2) https://www.apple.com/jp/environment/climate-change/
注3) https://sustainability.fb.com/clean-and-renewable-energy/