国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日8月23日、世界最北端に住むジュゴンの生態系に悪影響を及ぼすとして、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設中止を求めた訴訟で、米サンフランシスコ連邦控訴裁が審理を連邦地裁に差し戻す決定をしたことを受け、下記の声明を発表しました。

「グリーンピースはこの米連邦地裁の判決を高く評価します。そして原告、弁護団、裁判官、それに支援者の方々に心から敬意を表します。日米両政府は今後、建設ありきの環境アセスメントを進めることなく、絶滅危惧種とその生息環境及び生態系を国際的に保護していくと同時に、地元や国民の声を公平に聞き入れ、軍用施設の必要性をもう一度問い直すべきです。

絶滅危惧種であるジュゴンをはじめ、ウミガメやサンゴなど多くの貴重な生物が生息する辺野古・大浦湾で生物が危機を感じることなく生息できるようになり、そして地元の方々による長年の座り込みが平和的に解散できる日が来ることを願っています」

以下は、地元沖縄でジュゴンを守る活動をしている「北限のジュゴンを見守る会」の鈴木雅子さんから、グリーンピースに寄せられたコメントです。

「地元で、生息調査、文化調査を行ってきたことが役に立ったのだと思っている。アメリカで一緒に活動をしている仲間からも、喜びのメールをくれた。これからこの活動を強化していきたい。今回のニュースは、ジュゴンが沖縄の自然と文化で重要な位置にいるということを沖縄の人々に印象づけることにもなったと思う