国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、本日3月28日、大阪高等裁判所が、大津地方裁判所による高浜原発3・4号機の運転差し止め決定に対する関西電力の不服申し立てを認め、仮処分命令を取り消すと決定したことを受けて、以下の声明を発表しました。
「大阪高等裁判所は、原子力産業の力に屈しました。昨年3月の大津地裁による判決は、運転中の原発を止めたという点で、日本そしておそらく世界でも初めての画期的な決定でした。その画期的な決定を覆した大阪高裁の判断を強く非難します。

2015年、福井地裁も高浜原発の運転差し止めを命じていましたが、関西電力が異議を申し立て、交代した裁判長により取り消されました。また、関西電力の八木誠社長は、昨年記者会見上で『上級審で逆転勝訴した場合、(申し立てた住民への)損賠賠償請求は検討の対象になりうる』と、原告への恫喝とも受け取れる発言をしました。

地方裁判所のこのような公正な判断は、のちに覆されたとしても原発の再稼働を遅らせ、原発の維持コストはさらに増大しています。また、勇気ある市民が、日本中で原発再稼働に対して差し止めを求める裁判を行っています。こうした市民同様、裁判所も勇気ある決定を下すべきです」