グリーンピース声明:COP22、各国の新たな決意のもと閉幕、強いリーダーシップを示した国も

国際環境NGOグリーンピースは、11月7日から18日までモロッコ・マラケシュで開催された国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)の閉幕を受けて、下記の声明を発表しました。
グリーンピース・インターナショナル(本部)事務局長ジェニファー・モーガン
「この2週間で、パリ協定を前に進めようとする各国の新たな決意を感じました。国連の会議の場で、世界各国は小さいながらも共に一歩を踏み出し、またいくつかの国は、私たちがなすべき大きな前進をすでに果たしています。気候変動の影響を最も受けやすい47カ国が、すべてのエネルギーを自然エネルギーで賄うとの目標を率先して掲げ、リーダーシップとビジョンを示したのです。これは、世界各国に必要な行動です。

各国政府がパリ協定に真剣に取り組むのであれば、今後、新規の化石燃料関連計画は一つたりとも認可されえません。 気候変動による大惨事を回避するには、化石燃料を発掘せず地中にとどめ、森林や海洋を保護し、生態系と調和した農業と、自然エネルギー100%社会に移行する必要があります。 私たちの世代で、化石燃料の時代は終わるでしょう」

グリーンピース・気候変動枠組み条約代表団リーダー、カイザ・コソネン
「今回開催されたCOP22では、温室効果ガス排出量を削減するために、より迅速で具体的な作業計画と、2018年までにパリ協定の強いルール作りをすると決定することが期待されていました。その目標は達成されました。しかし、気候変動に対して脆弱な国々への支援については十分とはいえませんでした」

グリーンピース・ジャパン事務局長 米田祐子
「日本は、パリ協定の批准に出遅れました。また、未だに日本国内に48基の新規火力発電所の計画があり、海外の化石燃料関連計画も支援し続けています。気候変動への強い取り組みは、国際的な喫緊の課題で、もう後戻りは許されません。今後、日本が長期的なビジョンと視点を持ち、先進国としての責任ある大胆な行動が取れるかどうかが問われています」