絶滅危惧種 太平洋クロマグロの保護措置を求める署名 3,757人分を水産庁へ提出

国連の総合協議資格を有する国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース・ジャパン)は、本日2016年10月25日(火)水産庁と面会し、絶滅危惧種である太平洋クロマグロの保護措置を求める署名3,757人分を提出しました。この署名は、日本政府(水産庁)に対し1.「太平洋クロマグロの産卵期の禁漁」、2.「太平洋クロマグロの巻き網漁の規制導入」を求めるものです。署名の参加方法はオンライン上で、期間は約2カ月(2016年7月19日~9月11日)にわたり全国から参加者が集まりました。
今年8月に開催された、太平洋クロマグロの資源管理を議論する国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」北小委員会では、国際的な規制は強化されませんでした。いま、太平洋クロマグロの世界最大の消費国かつ産卵海域を有する日本が、国内の保護措置を強化することが求められています。太平洋クロマグロは2014年11月に絶滅危惧種に指定されており、最新の資源評価(注1)では、漁獲がなかった場合の資源量である初期資源量の2.6%にまで減少しています。グリーンピース・ジャパンが今年6月に国内の大手スーパーマーケット4社、生協、デパート5社、回転ずしチェーン10社を対象に行った調査では、回答のあった16社のうち11社が「産卵期の太平洋クロマグロの取り扱いは資源量減少に影響する」と認識しています(注2)。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系担当小松原和恵は水産庁に対し、「太平洋クロマグロには、産卵期の禁漁の導入を含むでき得る全ての保護措置が必要とされています。同じく絶滅危惧種に指定された大西洋クロマグロは、産卵期の禁漁を導入したことも功を奏し、資源が回復の兆しを見せています。今回集まった3,757人の市民の声をうけ、最大消費国としての責任を果たすこと期待します」と述べました。

グリーンピース・ジャパンは、市民と共に、海の環境にも水産業に携わる人々にも優しい持続可能な漁業を推進しています。