住友化学はネオニコチノイド系農薬から撤退を 株主総会で発言・会場前アピール「脱ネオニコにあなたの一票を!」

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日、住友化学株式会社の第135期定時株主総会会場前で、ミツバチなど生態系に影響があるネオニコチノイド系農薬の製造・販売を継続することはビジネスリスクだと指摘し、その製造中止と生態系農業の推進にビジネスモデルを転換するように求めました(注1)。グリーンピーススタッフとボランティア計13名が会場前に集まり、「脱ネオニコにあなたの一票を! Save The Bees」と書かれたプラカードを掲げ、株主に向けてアピールをしました。また株主に対して、住友化学の経営陣にネオニコチノイド系農薬を販売するリスクへの対応について、総会で質問を促すチラシを配布しました。

グリーンピースのボランティアで日本ミツバチの保護活動を行っている御園孝氏は、総会に参加し「ミツバチの被害が広がっている」と発言したところ、住友化学社長は「環境問題に積極的に取り組む」と回答しました。御園氏は、「社内だけでなくできれば市民団体など外の人とも一緒に、ミツバチに有害な農薬をやめていってほしい」とコメントしました。

グリーンピース・ジャパンの食と農業問題担当 石原謙治は、「ネオニコチノイド系農薬は、ミツバチなど農業に有益な生物にも作用することから、世界で規制が広がっています。日本では農林水産省の調査によると、稲のカメムシ防除に使用した殺虫剤に直接暴露したことが原因で、ミツバチが被害を受けた可能性が指摘されています(注2)。住友化学はネオニコチノイド系農薬の『ダントツ』を販売していますが、養蜂家や農家から非難の声があがっており、日本での規制導入も時間の問題です。住友化学が掲げる『かがくの夢、くらしの中に。』のメッセージが悪夢とならないように、ビジネスリスクを回避するためにネオニコチノイド系農薬販売から撤退するべきです」と訴えました。