グリーンピース「Goオーガニックランキング」発表 ~スーパーマーケット6社・生協の持続可能な農業への行動を評価~ 2020年までに有機商品の拡充を求める「Goオーガニック」署名開始

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日、国内大手小売業スーパーマーケット6社(イオン、イトーヨーカドー、成城石井、バロー、ユニー、ライフ) と生協(コープネット事業連合)に対し行ったアンケート調査をもとに、持続可能な農業への取り組みを評価する「Goオーガニックランキング」を発表しまし た(注1)。アンケート結果から、農産物の取り扱いにおける有機の割合が1%にとどまる企業もあることが分かりました。グリーンピースは、スーパー6社と 生協へ2020年までに半分以上の商品に有機の選択肢を導入するよう消費者と共に求める「Goオーガニック」署名を同日開始しました。

アンケートは2016年3月25日から4月20日にかけて実施し、有機農産物の調達・販売方針と農薬対策を調査しました。農薬の中でも、ミツバチなどの生態系や子どもの脳への影響が懸念されるネオニコチノイド系農薬に注目しています。

調査結果の概要
◇ランキング結果(42点満点):1位コープネット事業連合(30点)、2位イオン(22点)、3位イトーヨーカドー (16点)・ライフ(16点)、5位ユニー(6点)、6位成城石井(4点)・バロー(4点)
◇首位コープネット事業連合:ネオニコチノイド系農薬(※)の残留農薬基準が緩いほうれん草については、同農薬を使わないものを100%販売。農家に有機農業への転換を支援する体制がある。
(※)2016年6月2日追記:ネオニコチノイド系農薬4種(チアメトキサム、イミダクロプリド、アセタミプリド、ジノテフラン)は使用の可能性あり、と回答者追加連絡。
◇同点最下位の成城石井とバロー:農薬に関する消費者の安全やミツバチなどの生態系への影響に配慮する目立った対策がなかった。今後有機農産物販売の拡大に期待したい。

グリーンピース・ジャパン食と農業担当関根彩子は「いま消費者の約70%がスーパーマーケットの有機野菜の品揃 えが不十分だと感じています(注2)。農家の半数が有機農業に転換したいと考えているなか、農産物流通で消費者と向き合うスーパーマーケットが有機農業発 展の鍵を握っています。日本の食の安全は今、ネオニコチノイド系農薬によるミツバチなどの花粉媒介生物への影響や、高い残留農薬基準によって脅かされてい ます。消費者の食の選択肢を左右するスーパーマーケットや生協は今後、有機農産物をより積極的に販売し、食と環境の安全やミツバチを守る商品選択をしてい くことが求められています」と述べました。

グリーンピース・オンラインアクション「Goオーガニック」署名

グリーンピース「Goオーガニック」署名

期間:2016年5月31日開始
内容:新鮮で安全・安心な国産の有機農産物をいつでも食卓で味わえるように、そして生態系に配慮した農薬に頼らない生態系農業が日本で広まるように、スーパー6社と生協に下記2つの変化を求めます。

1.2020年までに、半分以上の農産物に有機商品を導入するという目標を表明する

2.ミツバチや子どもの安全のために、まずはネオニコチノイド系農薬を使用していないほうれん草(2016年末まで)・お米に切り替える(2018年末まで)

ウェブページURL:http://ow.ly/jGkh300ICb8グリーンピース・ジャパンは、個人の意志や行動を結集し問題解決の大きな力となっていく「ピープルパワー」を軸に、地球規模で活動を行う市民団体です。より多くの市民と共に、農薬に頼らない安全安心な食料生産の唯一の解決策である「生態系農業」の推進を続けていきます。