グリーンピース、川内原発1、2号機の即時停止を求める緊急要請書を提出

熊本県を中心に続いている地震で亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、本日4月18日、平成28年熊本地震を受け、原子力規制委員会に対し川内原発1、2号機の即時停止を求める緊急要請書を提出しました。九州地方では、14日から現時点に至るまでに震度5から6強クラスの地震を含む余震が500回を超える中、九州電力は川内原発1、2号機について異常が確認されないとして通常運転を継続しています。

グリーンピース・ジャパンのエネルギー担当関口守は「川内原発では未だ重要施設への耐震対策を実施しておらず、再稼働に際し当初公言していた免震重要棟の建設計画を撤回するなど大規模な地震災害への対策には多くの不安を残したまま稼働しています。大規模な地震が近隣地域で頻発する中、阿蘇山等の火山活動活発化も懸念されており、住民の不安も増大しています。2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を通して、私たちは人間の予測や対策を凌駕して大規模自然災害が発生しうること、またそれが原発とその周辺自治体へ及ぼす影響を学びました。原発事故の可能性とその影響を最小限に止めるためには、稼働中の原発については停止させることがもっとも有効な手段であることは疑う余地がありません」と訴えました。

鹿児島県内98団体が参加する「ストップ川内原発!3.11鹿児島実行委員会」の事務局長を務める向原祥隆氏は、「熊本地震はさらに拡大する傾向を見せ、予断を許さない状況にあります。影響しうる震源に対する評価もきちんとなされておらず、基準地震動の設定方法にも疑義が呈されています。このまま、漫然と川内原発を稼働し続けることは許されません」と、川内原発の即刻停止を九州電力に強く申し入れています。

グリーンピースは、地元住民団体の九州電力に対する要請を支持するとともに、以下を原子力規制員会にFAXにて要請しました。

九州電力川内原発1,2号機の稼働を即時停止させること
平成28年熊本地震収束の後も、第三者機関により実地での調査により安全が確認されるまで再稼働を行わないこと

被災地の方々におかれましては、安全な場所とライフラインの確保や物資の供給など、1日も早い復旧がなされますようお祈り申し上げます。