国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、「虹の戦士号」の辺野古・大浦湾沖への寄港を沖縄総合事務局・国土交通省より却下されたことを受け、これを不服として行政不服審査法の規定に基づき、国土交通大臣に対し、審査請求書を提出したことを発表しました。11月5日に行った名護漁港沖への寄港申請については、現在も審査中の状態です。正式に許可をえられれば、7日早朝に那覇新港を出航し、7日朝9時頃に名護漁港沖に到着する予定です。
グリーンピース・ジャパン事務局長 佐藤潤一

「辺野古・大浦湾沖寄港却下は、表現の自由を否定するものであり、到底許されるものではない。グリーンピースは、地球環境保護と平和を願う市民の立場で活動する国際環境NGOである。問題意識を共有し社会を共に変えるため「非暴力」を大原則とし、政府や企業から資金提供を受けずに独立したキャンペーン活動を展開している。『虹の戦士号』は緑豊かで平和な世界を望む市民の声の結晶であり、その船を拒むということは、世界の声をかき消すことと同じだ。」

審査請求の趣旨
審査請求人の平成27年11月2日付不開港特許申請に対する同月4日付却下処分を取り消し、同申請を特許するとの決定を求める。

審査請求の理由
1.「安全確保等の観点から支障が生じる」という却下理由は明らかに不当である。「安全確保」の基準や、却下に至ったプロセスについても明確な回答が得られていない。本船舶の停泊予定地は臨時制限区域から約1キロメートルも沖合であり、臨時制限区域に侵入する意図がないことは明らかである。また、海上保安庁と入念に打ち合わせているとおり、工事を実力で妨害する意図もない。

2.本件船舶が外国籍ではあるが、審査請求人は日本に所在する一般社団法人であり、審査請求人の表現活動は憲法上の「表現の自由」の保障を受けるものである。このような審査請求人の憲法上の権利は、船舶法3条の具体的適用の場面においても十分配慮されなければならない。

グリーンピースは船の派遣に加え、新基地建設に反対する沖縄の人々に声援を送る緊急オンラインキャンペーン「辺野古・大浦湾を海洋保護区に」を実施中です。集まった声援は、沖縄県翁長雄志知事に提出することを予定しています。

キャンペーンウェブサイトhttp://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/HenokoBay/



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