国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、グリーンピースの船「虹の戦士号」を沖縄県辺野古・大浦湾沖に寄港させるため、内閣府沖縄総合事務局に不開港特許申請の手続きを10月28日から行っておりましたが、本日付けで船の寄港は、同海域の安全確保等の観点から支障を生じるものではないとは認められないとし、特許申請却下の通知を受けました。
沖縄総合事務局は却下の理由として、「辺野古・大浦湾では米軍新基地建設のため立ち入り制限区域が設定されており、新基地の本体工事着工も始まっていることから、『虹の戦士号』が寄港することは同海域に混乱が生じやすくなるため、安全確保ができない」と示しました。

グリーンピースは、海上の安全確保を管轄する海上保安庁とこれまで船の詳細な予定行動表や、停泊地などの情報を提示し、警備担当と安全な寄港をするために入念な打ち合わせを行ってきました。その事実を沖縄総合事務局に伝えたところ、「工事区域への侵入や工事の妨害が起こらないとは言い切れず、安全確保ができないという観点から、申請却下には変わりない」と話しました。「安全確保」の基準や、対象について、却下に至ったプロセスについても明確な回答が得られませんでした。

グリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は「この結果は到底受け入れられない。グリーンピースは、この処分を不服として、行政不服審査法の規定に基づいて国土交通大臣に対し審査請求を行う方針だ。防衛省が翁長県知事の埋め立て承認取り消しの不服審査請求を行い、それを認めた国土交通大臣が、今回の不服申請をどう扱うかに注目したい。」

グリーンピースは引き続き、辺野古・大浦湾への訪問を実現するように働きかけるとともに、辺野古・大浦湾の現状を国際社会に発信していきます。

グリーンピースは船の派遣に加え、新基地建設に反対する沖縄の人々に声援を送る緊急オンラインキャンペーン「辺野古・大浦湾を海洋保護区に」を実施中です。集まった声援は、沖縄県翁長雄志知事に提出することを予定しています。

キャンペーンウェブサイトhttp://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/HenokoBay/



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