国際環境NGOグリーンピースは、本日、同団体の船「虹の戦士号」(オランダ船籍、855トン)の那覇新港に10月31日午後17時に入港してから2日半以上(68時間)経過しているにもかかわらず、乗組員19名が船外から出て上陸する許可をいまだ得られていないことを受けて、グリーンピース・ジャパン事務局長佐藤潤一は下記の声明を発表しました。
「船の入港に関して、県の施設である港湾局は通常と同様の対応をしているにもかかわらず、国の施設である入国管理局の対応は過剰反応しているように見えます。このような異例の対応について、なぜ入国手続きができないのかという理由も開示しておりません。例えば、空港での入国審査で正当な理由の開示もなしに、2日半も留め置かれることがあるのでしょうか?

加えて、辺野古・大浦湾への航行、入湾に関し、沖縄総合事務局に10月28日に手続きを開始しましたが、正当な手続きを行っているにも関わらず未だ審査段階にあります。これは新基地建設をめぐる沖縄県と国の係争のように、辺野古を守ろうとする声を上げれば圧力をかけられるという構図と同様です。これは時間稼ぎをしているとしか思えません。2005年と2007年にグリーンピースの船が沖縄に入港した際はこのようなことは起きませんでした。

グリーンピースは、辺野古の海を守ろうと立ち上がっている沖縄の人々と心を一つにするためにも、一刻も早く辺野古・大浦湾に行き、世界からの声援を届けたいと願っています」。

「虹の戦士号」乗組員の人数に対し、入国管理局から合計7時間以上の過剰な聞き取り調査を含む入国審査が行われました。正当な手続きを行い、要求事項にすべて応じたにも関わらず、11月3日朝の時点で、有効な旅券、また船員手帳を所持している全船員が船外から出て上陸する許可を得られていません。

グリーンピースはこの状況を改善するために、船籍国であるオランダをはじめ、船員が国籍を持つ各国大使館に手紙を送り、グリーンピースの乗組員が不当な扱いを受けていることを報告し、各国から日本政府へ改善の要請をするよう働きかけています。辺野古・大浦湾地域への訪問がかなえば、11月6日から現地で活動する人々と世界のつながりを示す活動を展開したいと考えています。

グリーンピースは船の派遣に加え、新基地建設に反対する沖縄の人々に声援を送る緊急オンラインキャンペーン「辺野古・大浦湾を海洋保護区に」を10月17日に開始しました(注)。集まった声援は、沖縄県翁長雄志知事に提出することを予定しています。



(注)キャンペーンウェブサイト

http://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/HenokoBay/



国際環境NGOグリーンピース・ジャパン