国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日、英・オランダの石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルが、高コストと見通しのつかない米連邦政府の厳しい規制を理由に、米アラスカ州沖の北極海域での石油・ガスの探査活動を停止すると発表したことを受けて下記のコメントを発表しました(注1)
グリーンピース・インターナショナル事務局長クミ・ナイドゥ
「グリーンピースは、英蘭シェルが非常に脆弱な生態系をもち、気候変動の影響で氷が溶け続けている北極での石油調査活動を停止したことを歓迎します。これは企業による莫大な利益ではなく、地球環境の平和を願い立ち上がった何百万人もの市民たちの勝利です。これは北極海を石油採掘競争の場から、恒久的な保護区にする大きな機会であるとともに、石油など限りある化石燃料から豊富でクリーンな自然エネルギーへと投資をシフトする転換点にもなるでしょう。」

グリーンピースは2012年6月より「北極を保護区に」キャンペーン(注2)を行い、これまでに世界中で700万人以上の市民がグリーンピースの活動に参加しています。今回停止されたシェルの米アラスカ州沖の北極海域での石油採掘は同キャンペーンで強く反対をとなえてきたものです。今回の大きな勝利をもとに、北極海の公海域を保護区にするため、今後もキャンペーンを続けていきます。

(注1)http://www.shell.com/global/aboutshell/investor/news-and-library/2015/shell-updates-on-alaska-exploration.html

(注2)http://www.greenpeace.org/japan/ja/campaign/citizen/savethearctic/

–国際環境NGOグリーンピース・ジャパン