国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、「No Bees, No Food. 『子ども・ミツバチ保護法』を求める署名」を4月8日(水)より日本国内で開始します。署名の提出先は国会議員で、食べ物の安全や子どもの健康、ミツバチなど花粉媒介で食物生産を支えている生物を農薬の影響から守る法律の策定、解決策として有機農業や自然農法など生態系に調和した農業の価値評価・支援強化を求めます。署名はグリーンピース・ジャパンのウェブサイトで実施し、ソーシャルメディアなどで署名への参加を呼びかけます。同時に、ミツバチなど生態系への悪影響をはじめ、子どもの脳への影響、引いては食糧生産への影響が懸念されているネオニコチノイド系農薬への問題意識を高めていきます。




グリーンピース・ジャパン 食と農業問題担当 関根彩子は、「これまでに、異例といわれるほど多くのパブコメや、署名などで残留基準の緩和に反対する市民の声が届いているにも関わらず、厚生労働省では農薬の摂取を減らす方針をとろうとしません。農薬登録に権限のある農林水産省も、農薬の必要性を検証しないまま農薬の使用拡大を許しています。政府が子どもの健康やミツバチの安全を重視せず、現在の枠組みでは機能していないことが明らかな今、新たな枠組みが必要です。グリーンピース・ジャパンは署名の募集をとおして、政府に対してネオニコチノイド系農薬の使用禁止と、生態系を守る持続可能な農業の推進を強化する法律の制定を強く求め、問題への関心を高めていきます」と警鐘を鳴らしました。

来日中のグリーンピース・スイス 食と農業問題担当 マティアス・ヴトリッヒは、日本の農薬使用状況に関し次のようにコメントしました。「私は日本に来てその農薬使用量の高さ、問題のある農薬に対する政府の鈍感さに驚愕しています。なぜならばEUや中国、韓国そしてついにアメリカなど世界ではすでに禁止・規制が進んでいる危険な農薬に対し、日本では子どもを含む人々の摂取可能量を引き上げようとしているからです。危険な農薬を続けることは、食品の汚染、子どもの健康リスク増大をもたらし、食糧生産を授粉で支えるミツバチを殺すことにつながります。生態系に調和した農業であればこれらの影響を避けることが可能です。日本政府もすぐに実行に移すことを望みます」と訴えました。


 「No Bees,No Food.『子ども・ミツバチ保護法』を求める署名」概要
時期:2015年4月8日(水)から10月まで(予定)
内容:国会議員(CC:農林水産大臣と厚生労働大臣)に、食べ物の安全や子どもの健康、ミツバチなど花粉媒介生物を農薬の影響から守る法律の策定、生態系に調和した農業の価値評価・支援強化を求める。


キャンペーンウェブサイト
http://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/NoBees/