国際環境NGOグリーンピースは、本日、原子力規制委員会が、関西電力高浜原発3,4号機(福井県)の再稼働適合審査書を了承したことを受けて、下記の声明を発表しました。
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン 核/エネルギー担当 鈴木かずえ
「原子力規制委員会は、規制者として『不合格』です。というのも『原子力の規制を通して人と環境を守る』という自らの使命を放棄し、基準地震動の過小評価の問題、プルトニウムMOX燃料使用によるリスクの増大などに向き合うことなく、審査書を了承したからです。

また、この使命を果たすために、原子力規制委員会は周辺自治体の懸念を真摯に受け止めるべきです。関西の2府5県からなる関西広域連合は、立地自治体並みの原子力安全協定や避難計画など7項目について原子力規制委員会に申し入れ、『これらが実行されないとすれば、高浜原発の再稼働を容認できる環境にはない』としています(注)。

高浜原発の30キロ圏には1500万人の水がめである琵琶湖を有する滋賀県、5キロ圏には京都府が含まれています。国は、再稼働の事前了解手続きの範囲を広げるべきです。

東京電力福島第一原発事故は今日も続いています。原発事故を懸念する福井県民および関西の人々の声を無視して再稼働の審査を進めることは許されません」

注) 関西広域連合「原子力防災対策に関する申し入れについて」



国際環境NGOグリーンピース・ジャパン