南極海での日本の「調査捕鯨」をめぐり、日本がオーストラリアに国際条約に違反すると訴えられていた裁判で、オランダのハーグにある国際司法裁判所が本日3月31日、日本の調査捕鯨の科学性は認められないと判決を言い渡した件で、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は以下のとおりコメントしました。
「グリーンピースは、国際司法裁判所が日本の調査捕鯨の科学性を認めなかったことを歓迎する。裁判所は、日本の現行の調査捕鯨が透明性に欠け、捕獲数が過大であると指摘し、違法であると判断した(注1)。日本は、この判決を真摯に受け止め、南極での調査捕鯨を即時やめるべきだ。

現状では国内における鯨肉の需要も非常に小さく、年間50億円以上の税金を費やすべき事業ではない。科学を重視するのであれば、調査捕鯨ではなく、国際的な協力のもと南極における包括的な生態系調査を行うべきだ。日本政府は、真に科学的なアプローチで国際的なリーダーシップを取ることによって、海洋生態系保護において国際的な理解や協力関係を得られるだろう。」

注1)国際司法裁判所のプレスリリース(英語)
(7) 決定:12対4の投票で、日本は現行のJARPAIIに関する一切の許可書や
ライセンスを無効とし、同プログラムを履行するための新たな許可を
発行することを控える。
http://www.icj-cij.org/docket/files/148/18162.pdf