国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは8日夕方、野田佳彦首相が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に理解を要請したこと対して、官邸前に集まった大勢の市民と共に抗議し、再稼働ありきで強引に推し進めるのではなく、原発の安全性と地元住民の意思を優先するよう訴えました。

官邸前には市民や市民団体らがあつまり、「あわてて再稼働決めないで」「わすれていませんか市民の目」「再稼働反対」など書かれたプラカードやバナーを掲げ、原発からいち早く脱却し、自然エネルギーに大きく舵を取る政治判断を求めました。

グリーンピース・ジャパン、キャンペーンマネージャーの花岡和佳男は、「再稼働は市民の同意を得られるものではとてもない。首相は経済界ばかり向くのではなく、市民の声にこそ耳を傾けるべきだ。首相が責任を持って行うべきは大飯原発の再稼働ではなく、福島の復興と自然エネルギーに舵をきることだ」と訴えました。

グリーンピースが今年3月に行った福井県民を対象とした意識調査では、7割の県民が「再稼働に不安」、「政治判断、性急すぎる」と答えています(注1)。さらに、今年3月から現在までに各新聞社などが実施した意識調査15件を見ても、原発再稼働容認が反対を上回ったのは15件中1件のみ(注2)であり、拙速な再稼働への国民の懸念があらわれています。

注1)2012/3/19 プレスリリース:福井県民の約7割が「再稼働に不安」

注2)再稼働意識調査まとめ



国際環境NGO グリーンピース・ジャパン