2012年3月2日の福井県議会を傍聴したグリーンピース・ジャパンのキャンペーンマネージャー花岡和佳男のコメントを以下に発表します。
グリーンピース・ジャパン キャンペーンマネージャー 花岡和佳男のコメント:

「本日は圏内全ての原発停止に伴う地域経済や雇用の問題、原発の安全確保、そして福島の原発事故からの教訓について、多くの質問が議員からありました。ただ西川一誠知事からの答弁は、先日に引き続き、同じことの繰り返しで十分な議論とはなりませんでした。知事は「福島のような原発事故は絶対に起こさせない」とは言うものの、依然として「原発は日本で欠かせないエネルギー」とも主張し、安全確保や雇用対策において、県としての主体性に欠ける発言が目立ちました。また、原発の‘安全の確認・確保’に関して、来週月曜日にも原子力安全・保安院が福井県議会に説明に来ますが、市民の傍聴が認めらてれていません。このような姿勢は、地元できちんと議論を尽くした合意を真摯に得ようとしているとは到底言えないとして、広く住民が参加でき、意見を述べられるプロセスを改めて設置するよう求めます。」

■「再稼働ストップウォッチ」プロジェクト ――本日の評価

「原発」「再稼働」について話された時間:75分(会議全体305分中)

内容について: 10点/50点満点

住民の安全や雇用の対応など原発問題一連の県としての主体性が大きくかけていることが浮き彫りになりました。例えば糀谷議員や石橋議員が、広域避難において滋賀県や京都府など近隣府県との協議に関する質問をしましたが、西川県知事は明言を避けました。また、福井県はすべての原発が停止したことによる地域経済への影響が実際にどれほどあるのかを、十分に調査をしていないことが分かりました。全原発停止による「地域経済や雇用」や「安全の確認・確保」について多くの質問があったにもかかわらず、一方を選ぶのではなく両立させるための十分な議論とならなかったことは残念です。

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国際環境NGO グリーンピース・ジャパン