グリーンピースと世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を提供するフェイスブック社(本社:アメリカ・カリフォルニア州パロアルト)は12月15日(アムステルダム時間15時)、自然エネルギー利用を推進する共同プレスリリース(注1)を発表しました。
このなかでフェイスブック社は、「自社のすべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなうことを目標とする」とし、電力会社に自然エネルギーの供給を増やすよう求めていく方針を示しています。

この発表は、データセンター(注2)運用に石炭火力ではなく自然エネルギーによる電力を使用するよう、グリーンピースが2年間にわたり「Unfriend Coal キャンペーン」(注3)をとおして、世界中の70万人ユーザーとともに同社に対して働きかけてきた結果です。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー担当の高田久代は、「どのような発電方法による電力を使うかは、消費者の新しい関心事になっています。自然エネルギーを選択するビジョンを掲げたフェイスブックの発表は、業界を越えて派生していくでしょう。特に、原発事故を経験し、エネルギーへの関心が非常に高まっている日本では、企業からの迅速なリーダーシップが待ち望まれます」と話しています。

フェイスブック社のサステイナビリティープログラムのマーシー・スコット・リン氏は、「フェイスブックの使用する一次エネルギーが自然エネルギーでまかなえる日を心待ちにしています。その日が少しでも早く実現するよう、グリーンピースやその他関係者と協働していきます」とコメントしています。

共同プレスリリースでフェイスブック社は、下記に取り組むとしています。

自然エネルギー利用の可否をデータセンターなどの立地を決定する際に考慮する
省エネについての研究を進め、それに関するテクノロジーを公表する
今後のデータセンターへの自然エネルギーソリューションについて継続して研究を行う
自社データセンターに供給する電力会社に対して、自然エネルギーの割合を増やすよう求める
また、グリーンピースとフェイスブック社は、電力会社や電力を多く使用する企業に対して、エネルギーの調達についての情報を開示し、自然エネルギーの普及を進めることを求めていきます。

注1: 共同プレスリリース(英語) >>
注2: 世界中のデータセンターで、サーバーの運用や施設の冷却などに使用された電力量の合計は、3300億キロワット時(2007年)と推定され、日本の年間電力需要の3分の1に匹敵し、2020年には3~4倍に拡大する見込み。(Make IT Green report, Greenpeace 2010)(英語) >>
注3: 「Unfriend Coal キャンペーン」(http://www.greenpeace.org/unfriendcoal) >>


お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン