共同プレスリリース
まもなく(財)日本鯨類研究所の調査捕鯨船団が南極海に向けて出航する予定とみられます。
この出航に際し、本日12月1日、国内NGO18団体が共同声明を発表し、南極海における調査捕鯨の抜本的見直しを求めました(注1)。

調査捕鯨に関しては、国際的にもその科学的な根拠や合意形成、国際法で決められたサンクチュアリ内での捕鯨に対する批判があり、去る7月に答申された調査捕鯨に関する検討委員会の中間報告の中でも、縮小/停止という少数意見が書き込まれており、その見直しが求められています。

今回の共同声明では以下の3点を政府に要請しています。

南極海におけるクジラ捕獲調査(調査捕鯨)の抜本的見直し
事業への来年以降の補助金投入の廃止
第3次補正予算において「鯨類捕獲調査安定化推進対策」として日本鯨類研究所へ追加投入されることとなった22億8400万円もの補助金の詳細な支出用途と支払先の公表
グリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は、「調査捕鯨の目的である商業捕鯨の再開はすでに形骸化しています。
しかも、国際的な合意を得られないもので、わざわざ多額の税金を投入して行うものではありません」と述べました。

今回、復興支援の名の下で南極海の調査捕鯨に税金が使われたことについて、IKAN事務局長の倉澤七生は、「この予算の執行は、政府が国際的に問題のある調査を丸抱えするということを意味しています。私たち日本の市民として許せることではありませんし、そもそも復興のためというのであれば、沿岸地域の再生や被災者の支援に回したいというのが市民の多くの思いだと思います。」と話しました。

注1: 共同声明 >>



お問い合わせ:<本件に関するお問い合わせ> イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン