グリーンピースは、東北地方太平洋沖地震と津波で深刻な被害を受けた、福島第一原子力発電所から飛散している放射性物質と放射線量の実態調査を行うために、放射線専門家を含む調査チームを福島県に派遣しました
国際環境NGOグリーンピースは26日、東北地方太平洋沖地震と津波で深刻な被害を受けた、福島第一原子力発電所から飛散している放射能の実態調査を行うために、放射線専門家を含む調査チームを福島県に派遣しました。放射線調査チームはベルギー人、オランダ人、日本人2名の計4名 (カメラマン1名を含め5名)で、避難指示地域圏外で本日から数日間の調査を行います。

グリーンピース・ジャパン、気候変動・エネルギー問題担当の高田久代は「地震や津波の被害で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。国際環境NGOという第三者の立場で独自調査を行うことにより、被災地の方々や野菜や水の放射能汚染が心配される地域の方に、より多角的な情報を提供できればと思います」と今回の調査の目的を語りました。

グリーンピース・インターナショナルの放射線安全アドバイザーのヤン・ヴァンダ・プッタは、「事故発生から2週間、政府や東京電力から発表される情報は十分ではなく、放射能の危険性も過小評価されているように感じます。公正で透明性の高い情報と分析を提供することは、市民の健康や周辺環境を守ることにつながります」と調査の抱負を述べました。

調査チームは来週にも結果を報告する予定。

グリーンピースは、原発などリスクを伴うエネルギー政策から、災害に強い分散型の自然エネルギー、そして徹底したエネルギー利用効率化の方向に政策をシフトすることを訴えています。


■ 調査範囲
福島第一原子力発電所の北西地域(避難指示地域を除く)における放射能汚染と、線量率のレベルについて数日間調査を行います。

■ グリーンピース放射線調査チーム
ヤン・ヴァンダ・プッタ (ベルギー出身、チームリーダー) : オランダ、デルフト工科大学を卒業し、ロシア、ウクライナ、スペイン、ベルギー、フランスで放射能汚染の環境調査に参加した豊富な経験を持つ放射線の専門家。
ヤコブ・ナミンガ (オランダ出身): オランダ、デルフト工科大学を卒業し、ウクライナ、スペイン、フランスで放射能汚染の環境調査に参加した経験を持つ放射線の専門家。

■ 調査で使用する基準の放射線測定機材
– ガンマ・スペクトロメーター:GEORADIS Identifier RT-30 (Super Ident)
– ガイガーカウンター:Radex RD 1503
– 汚染モ二ター: RADOS MicroCont


お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン