福島第一原発事故における避難地域と優先避難について ――グリーンピース 声明
東北地方太平洋沖地震で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げると共に、懸命に作業をなさっている関係者のみなさまに敬意を表します。そして、一刻も早く事態が好転することを心から願います。

昨日、福島第一原発の3号機ではプルトニウムをふくむ燃料を使用する3号機の格納容器の圧力が上昇していると報道されました。その後、東京電力は格納容器内の圧力が低下したと発表しましたが、現在も予断を許さない状況です。

このようなことから、予防的な措置として20~30キロ圏内で屋内待避を強いられている方々について、移動が可能な方から、すみやかに遠方へ避難する手段を用意する必要があると考えます。特に、妊婦、小児、児童から優先的に避難できることようにお願いいたします。

また、30キロ以遠でも相当量の放射能が届く恐れのある地域からは、避難の必要があります。条件を整えて迅速に避難できるような体制をとることをお願いいたします。(なお、短時間この地域に立ち入って救援活動を行うことによる大きなリスクはないと考えます。)

政府が福島第一原発周辺の放射線レベルのリアルタイムモニタリングなど、速やかかつ適切な情報公開をすることが、周辺住民の安全を確保することにつながると同時に、安心にもつながります。

最後に、グリーンピースは、国際機関や他国政府に対して、的確かつ一貫性のある情報を提供することで日本政府に協力するよう求めます。

(注)この声明は3月20日に原子力資料情報室が発表したメッセージに賛同し、グリーンピースの見解を追加して発表したものです。

3月20日発表「福島原発の危機に際して日本政府に要求します」 原子力資料情報室

お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン