【東京】国際環境NGOグリーンピースの星川・佐藤両名は、調査捕鯨船団による鯨肉横領の証拠品として確保されていた鯨肉(ウネス)の入った宅急便のダンボール1箱を、本日午前10時、東京地方検察庁へ正式に提出した。「お届け先」の書かれた送付伝票も一緒に提出した。

検察側は鯨肉(ウネス)を告発(注1)の証拠品として受け取り、調査捕鯨船団の鯨肉横領について正式に調査するとした。また、調査捕鯨船団の持ち帰った鯨肉が市場に出回っているかどうかも含めて詳細に調査する予定と語った。なお、今後グリーンピースから追加の情報があった場合は受け取る用意があるとした。これにたいしグリーンピースは昨日開設した「STOP鯨肉横領ホットライン」などで得られる情報を検察の調査に提供するなど、調査捕鯨の横領全貌究明のために協力すると検察に応えた。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当部長の佐藤潤一は「調査捕鯨の鯨肉横領スキャンダルについて検察の真摯な対応に感謝する。税金が投じられ国の政策として行われている調査捕鯨によって、一部の関係者が不当な利益を得ることは許されないことである」と語り、「『慣習的にある』といわれる“お土産”鯨肉に所得税が適応されるかどうかの問題も含め、全てが究明されるまで調査捕鯨の実行は見合わせるべき」と訴え、来月出発予定とされる北西太平洋の調査捕鯨の中止を求めた。

また、グリーンピース・ジャパンは、証拠品の鯨肉が本日検察庁へ提出された旨を西濃運輸株式会社(岐阜)の代表取締役社長、田口義隆氏へ文書にて報告した。

注1:詳しくはプレスリリースの「告発レポート」を参照。

お問い合わせ:
特定非営利活動法人 グリーンピース・ジャパン
海洋生態系問題担当部長 佐藤潤一
広報担当 村上京子