国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日正午ごろ、明治製菓本社前(東京、銀座)で、「消費者へOPEN! 情報開示は企業の責任」と書かれた大きな横断幕を掲げ、消費者に情報を開示するよう求めるアピールを行った。これは、明治製菓が自主回収した製品に関し、先月来、グリーンピースと消費者団体が行っている質問への回答と、話し合いの呼びかけに同社がまったく応じないことに対して抗議したもの。

明治製菓本社前で1.2mx2.5mの横断幕を掲げたグリーンピースの6人は、それぞれに「Meiji」と白抜きされた黒いマスクで目隠しをし、明治製菓からの回答をえられない消費者は目隠しをさせられたまま食品を選ばされていることに等しいことを表した。

「情報開示が企業の責任であることを明治製菓は知っているはず。消費者の声をないがしろにせず、業界のリーディングカンパニーとして、消費者からの質問に答える義務を果たして欲しい」と、グリーンピース・ジャパンの遺伝子組み換え担当棚橋さちよは語る。

明治製菓は、先月19日に行った自主回収(同社開発の甘味料GF2を使用した16製品)に関して、他にも自主回収すべき製品があるかどうか、また遺伝子組み換え原料についての方針を訊ねるグリーンピースと消費者団体への回答を拒否してきた。これに対し、昨日、この間の明治製菓などの対応(注1)に不安を抱く消費者団体がグリーンピースとともに、明治製菓など関係行政機関(厚生労働省、保健所)を招待し、明治製菓本社近くの東京・銀座で「食の安全は誰が守り、把握し、誰が監視する?」と題した会合を開いた。明治製菓も関係行政機関もこの招待を無視し、3者とも姿を見せなかった。

ズーム
消費者団体との対話に現れない明治製菓と関係行政機関の空席(C)Greenpeace / Fuminori Sato
昨日の会合で公開質問の趣旨を説明したグリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長は「食品の品質に関わる情報開示の拒否は、食の安全が幾度となく取りざたされるいま、消費者の不安をさらに煽ることにつながり、企業の社会的な責任を十分に果たしているとはいえない。しかし、ここで敏速な対応をとれば、状況は急速に改善されるだろうし、消費者はそれを望んでいる」と語った。

明治製菓は、遺伝子組み換え原料をいっさい使用しないとの方針を2006年、グリーンピースのアンケートへの答えで明らかにしている。中国の明治製菓がその方針を貫いているのにたいし、日本では遺伝子組み換えでないと証明できない原料を自社製品に使用し販売している。グリーンピースは昨年11月より「そのチョコMatta!」と呼びかけて、明治製菓に遺伝子組み換えのいっさいないトゥルーフード(注2)なチョコレートの製造をもとめているが、この呼びかけにも明治製菓は答えていない。

注1:
詳しくはこちらをご覧ください。
注2:
トゥルーフードとは:遺伝子組み換え原料を使っていない食品、環境とわたしたちの健康を守ることにつながる食品、持続可能な農業を応援する食品です。

オンライン署名はこちらから
消費者へ Open! -GF2を使用している製品すべて教えてください!-

お問い合わせ:
遺伝子組み換え問題担当 棚橋さちよ
広報担当 成澤薫